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7/14(日)
朝起きたら晴れ!なんて世の中そんなに甘くないのは解ってた、夜中に雨の音がしていたから。
それでも昨日の強風と豪雨を考えれば、ずいぶん風も静かに思えた。
予定通り3:45起床、支度をする。
もちろんこの小屋に泊まった人は鳥海山を目指す人ばかり。
でも降り止まない雨に様子見の人が多かった。私たちはとりあえず行ける所までは行こうと決めた。
私たちの前に1組出発したのを見送り、5:10鉾立山荘をあとにした。
寒くないのだけが幸いだが、小屋を出た瞬間からの雨はなかなか辛い。
最初は石畳の整備された登山道を進む。展望台やら白糸の滝やらとあるが何も見えるはずもない。
前方からこんな早い時間なのに降りてくる人とすれ違う。
ちょっとするとまた降りてくる人とすれ違う。二組目の人に「どちらからいらしたんですか?」と聞くと、
この先の雪渓で道が解らず諦めて降りてきたという。そういうことか。
うわさの雪渓に着いた。なるほど真っ白で目印もないからどこがどうなのかさっぱり解らない。
凍っているので軽アイゼンを準備しているとまた人が降りてきた。
「この先カチカチでアイゼンないと行かれないからあきらめて降りてきたんだ。
しばらく進むと左手に石ゴロゴロの登山道が見えてくるからそっちへ降りていけば大丈夫だよ」
と教えてくれた。天の声のようだった♪
進んでいくと左下方で沢の音がする。ちょっと細い雪渓の尾根を歩くのには緊張したけど、
教えてくれた人の言う通り、ガスの中うっすら登山道が見えて左に降りた。
ガスがなければ問題ないが、この状況では知らないとそのまま直進してしまいそうだった、感謝。
どうやらこの辺りが”賽の河原”らしい。
それにしても相変わらずの天気。
雨は小雨になってきたけど、風は強いしカメラなど出せる状況ではない。
ただ黙々と進むのみ。
「こんな天気の中登る意味が見出せないからまた出直そうよ・・・」
「いやいや、交通費だけで5万円かかってるんだからもうちょっと頑張るか・・・」
「びしょ濡れだよぉ・・これ以上雨が強くなったらもう帰ろうよ・・・」
そんな揺れ動く思いがいったりきたり。でも前を歩くダンナにそれを言うことは出来なかった。
なぜなら”またか”と言われるだけだから(笑)楽な方に逃げたがるのはいつも私。
登山口から約二時間、御浜小屋に着いた。
この朝小屋を通過したのは私たちが初めてだったのか?「どこから来たの?雪渓ルートよく解ったね」と言われた。
だったらもう少しわかり易くしておいてよ、と内心思ったがそんなこと言えるはずもなく
この先2箇所の雪渓のこと、軽アイゼンではちょっと怖い箇所があることなど教えてもらい、
全身びしょ濡れだったから¥200払って中で休憩した。
小屋の中は富士山にある昔ながらの小屋のような雰囲気で、何の仕切りもない広い板の間があるのみ。
天井の梁の間にプラスチックのお皿が一杯詰め込んであった。
そうだ、ここの(頂上)小屋は神社だから精進料理?で白飯・味噌汁・漬物のみでお代わりなしの夕食らしい、
事前情報でそれで足りないのは解っていたから昨日食材を担いできたのだった。
壁にかけられた料金表を見て・・・・じぇ。素泊¥4150夕食¥1575朝食・・・
白飯と味噌汁で1575円かぁ・・・予約した時に値段を聞かず、勝手にもっと安いと思っていたから驚いた。
(※これが悪いと言っているのではありませんし、食事を見た訳ではないのであしからず)
結局泊まれなかったから安く済んだ~と元気が出て(笑)先へ進みます。
すると先程からなんとなく太陽が見え隠れしていたのだけど、急に空が明るくなって・・・
おやおやおや~~~?
ぶおーーーーーっ
青空キターーーーーー!
そうなのよ。
ここはお花畑なんだよね????
天気予報信じてここまで来てよかったね!
鳥海湖や日本海までは見れなかったけど、この晴れがなかったら心が折れてたかもなぁ。
さっきまでの文句タラタラはどこへやら?で足取りも軽く進んでいきました。
そろそろ分岐?
頑張って登りますよー!
外輪と千蛇谷の分岐は左へ。短い梯子で越えて・・・
ザラザラの急斜面を下り、千蛇谷の大きな雪渓に出てアイゼン装着。
ガスってると何も解らなかったけど、こんなスケールの大きな谷だったんだねぇ。
と反対側の岩に白いペンキマークを見つけたのでそこで休憩。
今まで誰もいなかったけど、後ろから若者男子が二人やってきた。情報交換しながら一緒に休憩。
道、間違ってなかったんだとほっとする。
と、ほっとしたのもつかの間、晴れ間もつかの間。
あっという間にガスに囲まれ、朝と同じような状況になった。
5分ほど先に出発した私たち。夢中で登ってきたら本来のルートに戻る道を見失っていた。
すぐあとから男子二人もついてきちゃったので「道間違えたみたいだから、ストーーップ!」と叫んだ。
天気が悪いのでスマホGPSでログ取りながら歩いてきた。今日はちゃんと動いてるようだ。
確かに北に寄りすぎているが、だからといって正しい登山道への取り付きは見つけられない。
「ありましたかーー?」
「みつかりませーーーん!」
若者二人もあたりをよじ登ったり捜してくれるけど違うようだった。
ガスの中、お互いの声だけが響く。
10分程度さまよっただろうか?あ~ぁ困ったなぁ、戻るかなぁ、と思った矢先、スーッと一瞬ガスが薄くなり、
反対側の岩の間から出ていた木にピンクリボンが見えた!「あっちじゃない??」
ダンナが私が指さす方に進んでみると、正解。登山道があった。
「こっちにありましたー!」と叫ぶ私。よかったよかった、と4人で進んでいく。
「頂上へ」というナンバリングされた道標に導かれ、息を切らせ登っていくとまたまた雪渓が。
方向を示してくれているのだろうか?だらんとしたトラロープが一本。
ここを渡れって?雪渓手前でしばし呆然とたたずむ私。
ガスっているのでどのくらいの距離かも見えないし、ものすごい急斜面に見える。
今朝からずっとそうだったけど、この雪渓も誰も歩いた様子もなく凍っている。
神社の人が「軽アイゼンじゃ怖いかも」と言っていたのはここのことだったのか。
私の大の苦手な雪の斜面のトラバース、でもここを通らなければ山頂には行けない。
ここまで来てどうする?ワタシ
後編へつづく。
ぬわんと、劇的に晴れたのですね。すごい!こういうことってあるのですね。びっくりしました。こういうときの青空ってすごいですね。まさに究極のスカイブルー。
しかし一転またガスでピンチ…どう切り抜けたのでしょう。。。続編が楽しみです。
ガスが切れると景色がすごいっっ!!
でも・・雪(氷?)のトラバースは怖い
でもこの時期に軽アイゼンじゃ利かないって
どんだけがっちがちなんだろ
続きが楽しみ・・・?続きが不安??
まるで最近の、あまちゃん並みの待ち遠しさレベル。後編気になります。笑
それにしても、山頂標示の小さいこと小さいこと。
注意力散漫なボクだったら、その標識すら見落としております。涙
そちらそんなにもお天気が悪かったのに、まったくへこたれないそのタフさ、
肖りたい。見習いたい。とりあえず、お疲れさまでした。
青空の登場にグッときてしまいました!
続きも楽しみにしています♪
前途多難ですね。
ガスが晴れて辺りが見えるとホ~っとします。
でもガスが視界がないと、特に知らない場所ではまったく方向を失いますよね。
御浜小屋の食事は精進料理?
言い方はあるもんですね(笑)。
ここだけの話、二度と泊まりたくない山小屋ナンバーワンですよ。(笑)
仰るとおりだと思います、まあ、おかげで晴れ間も見れたわけですし。
空模様が安定しなくても普通なんだと思えば諦めもつきますし(笑)
ゴン太さんの過去レポ、拝見しました。
いいなぁ、ドッタリ方面、滝のコースとか最初はそちらに下山も計画していたんですよ。
でもゴン太さんの乗られたバス?(かな)は平日しか運転がなくて。
結局公共機関利用で登山できるのは鉾立だけみたいです、仕方ないけど・・・ねぇ。
避難小屋泊という選択肢もあったんですね~。
今回は全然考えていませんでした^_^;
なんちて。
どんだけがっちがちなんだろ
部分的にスケートリンク状態なので、足を置く場所を考えて進めば問題ないようでした。
今年は残雪が多いから、って言ってましたけどね?
タイムリーな情報サイトがなくて(登山口でも今週は誰も上がってないからなぁ?とかです)
やっぱり北アとかのいたれりつくせりが普通だと思ってたら、痛い目に会うな、と久々に思いました。
結果解っちゃってるから読んでもつまんないですよね(笑)
つい嬉しくて呟いちゃったけど次回からはいつも通り黙ってよっと"^_^"
にゃおーーーーーーーっ(笑)