Mr.Dashのぶろぐ館

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2023年4月2日(日)[京都北山]魚谷山へ、今西錦司レリーフと満開のタムシバを訪ねる!

2023年04月03日 | 山登りの記録
■メイン写真
細ヶ谷にある今西錦司レリーフ

■今回のコース
松尾谷出合→樋ノ水峠分岐→直谷山荘跡→麗杉荘跡→今西錦司レリーフ→北山荘→柳谷峠
→魚谷山→魚谷峠→松尾谷出合


京都北山の南部にある魚谷山に、この時期、多く見られるタムシバを観に行った。
魚谷山は、京都北山を世の中に知らしめた、先人たちの足跡が残る特別な山でもある。

出合橋で右折し、細い林道に入る。松尾谷分岐で路肩に駐車する。
林道は左の松尾谷側、右の直谷(すぐたに)側のどちらも、災害後の荒廃により車両通行止めと
なっている。どのみち、ここを起点に周回するので問題はない。

準備を終えて歩行スタート。まずは直谷側の林道を進む。
ちょくちょく、クリンソウの株が見られる。5月の花期には、さぞ綺麗なことだろう。



樋ノ水峠への分岐にかかる木橋を見送る。



進行方向の右側に、がれきの山が見える。
知らない人にはゴミが放棄されたように見えるかもしれないが、ここは直谷山荘跡。
2009年の年末あたりから2010年頃前半までに小屋が崩壊したようだ。
今から40年以上前、部活でこの小屋の前で飯盒炊爨などをしたものだ。



続いて麗杉(れいざん)荘。
「北山の父」森本次男先生が1935年に建てられたものだが、今では屋根に穴が開き、
使える状態ではない。まあ、もともと公開されていなかったが。



細ヶ谷とアズキ坂への分岐にかかっていた木橋は腐食して渡れそうになく、
この日はアズキ坂から迂回していくことに。
ところが迂回路もなかなかの倒木ゾーンで、障害物競走のようだった。

細ヶ谷に沿った道に合流委するとほどなく、先代の北山荘があった場所(立札がある)がある。
北山荘は、もとは1927年に西堀栄三郎先生(第一次南極観測隊越冬隊長)や
今西錦司先生が建て、1942年に老朽化のため建て替えられたという。



今西錦司レリーフが見えてきた。

今西錦司先生と山行や探検をともにされた梅棹忠夫先生(国立民族学博物館初代館長)は、
レリーフの除幕式(1994年6月)のとき、すでに盲目であったが、スタッフが介助しながら
ゴム長靴を履いて歩いてこられ、今西先生の長いアゴの部分を撫でておられたという。



レリーフのすぐ奥には、今西先生の還暦祝いに山仲間がプレゼントした一等三角点のレプリカがある。
本当に本物そっくりだ。もとは京都市内の今西先生邸にあり、その後、ここに移されたようだ。



現在の北山荘が、すぐ右奥に建っている。
京都第一中学校が、戦後、鴨沂高校と洛北高校に再編成され、この2校がの山岳部が管理してきた。
現在はそのOB会「北山の会」が大切に管理されている。



水が途絶えた谷筋は、落ち葉が深く積もっている。そこを登り、柳谷峠へ向かう。
岩陰に大量のオニグルミの殻。リスかノウサギの食事場所だろうか。



柳谷峠からひと登りで、魚谷山のピークに到着。こっちの三角点は本物。
展望はなく、アセビの花に囲まれている。また、ちらほら、タムシバの木がある。
ここでのんびりとランチを楽しんだ。



林道が通り抜けて6差路になっている魚谷峠からは、長い林道歩きになる。
崩れかけて危険な箇所もあり、車両通行止めにしてあるのが理解できる。

この日、見かけた植物たち。春を感じる。



ヤマルリソウ。



スズシロソウ。



ミヤマキケマン。



シロバナネコノメソウ。



ボタンネコノメソウ。



タマゴケ。



ミヤマカタバミ。



シキミ。



クロモジ。クスノキ科の樹木で、和菓子の楊枝に使われる。
抗菌、消炎作用などの薬効成分があるらしく、胃腸炎、下痢などに効果があるそうだ。
枝葉を刻んで風呂に入れると、神経痛、リウマチ、肩こり、腰痛などに効くらしい。



本日のメイン・タムシバ。別名ニオイコブシというだけあって、甘い芳香が魅力。
薬効があり、蓄膿症などに効くという。
薬効成分としてはシネオール、ピネン、カンファー、シトラール、オイゲノールなどが
含まれているとか。
精油された製品は、数ミリリットルで数千円という高級品。



タムシバは、風を受けたりして、真新しい花びらがたくさん落ちていたので、これらを
拾い集め、林道脇の広場でタムシバのハーブティーを作ってみた。
サーモスに花びらを入れて振ってしばらく放置するだけ。
注ぎ口を開けるだけで、周りにさわやかな香りが立ち込めた。
スキッとする喉越し、ほんのり甘味。うららかな春にぴったりの美味だった。

最後は美しい渓流を眺めながら、松尾谷分岐に戻った。

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