「大峰奥駆道七十五靡」森沢義信著、ナカニシヤ出版2800円を読んだ。ハードカバー300ページの力作なので、この一週間、会社の行き帰りに読むのが重くてたいへんだった。しかし、今まで読んできた大峰修験道関係の本の中で、最もよく取材され、最もしっかり踏査されただろうと思える充実した内容だった。正直言って、知らない事のオンパレードだった。
著者の住所を見て、電車で二駅のところであることも分かった。こんな近くに、そのような大それたお方がいらっしゃったとは!
本は、逆峰、第七十五靡の柳の宿から始まる。廃れた行所、宿を、過去の文献や実際に歩いた感触をもとに推理されている。自分も記憶をたどりながら読んでいると、なるほどと思わせるところが多い。
読み進んで、ぜひ一度、行ってみたくなったのが第34番靡の千手岳と、第31番靡の小池宿。第49番の菊の窟や、第30番の千草岳は、今なお場所が定かではないだけに、いつか精鋭メンバーを組んで探索してみたい、宝探しにも似た思いが沸き起こった。
明治22年の十津川水害で跡形もなくなった靡があるとか、その他にもかなり勉強になった。今後、奥駆道を歩く際には、あれこれと思いを馳せながら、深みのある登山ができそうだ。大峰は、きっと一生かかってもその魅力と神秘をすべて味わいつくすことはできない。それを再確認させてくれつつも、諦めの感覚ではなく、期待がどんどん膨れ上がる一冊だ。
著者の住所を見て、電車で二駅のところであることも分かった。こんな近くに、そのような大それたお方がいらっしゃったとは!
本は、逆峰、第七十五靡の柳の宿から始まる。廃れた行所、宿を、過去の文献や実際に歩いた感触をもとに推理されている。自分も記憶をたどりながら読んでいると、なるほどと思わせるところが多い。
読み進んで、ぜひ一度、行ってみたくなったのが第34番靡の千手岳と、第31番靡の小池宿。第49番の菊の窟や、第30番の千草岳は、今なお場所が定かではないだけに、いつか精鋭メンバーを組んで探索してみたい、宝探しにも似た思いが沸き起こった。
明治22年の十津川水害で跡形もなくなった靡があるとか、その他にもかなり勉強になった。今後、奥駆道を歩く際には、あれこれと思いを馳せながら、深みのある登山ができそうだ。大峰は、きっと一生かかってもその魅力と神秘をすべて味わいつくすことはできない。それを再確認させてくれつつも、諦めの感覚ではなく、期待がどんどん膨れ上がる一冊だ。