■2011年8月14日(日)
今日は、朝のうちに、コスミーク小屋から、エギーユ・デュ・ミディまでの
尖峰帯を縦走登攀する。
モンブランは断念したが、このオプションは、ひょっとしたらそれ以上に楽しそうだ。
朝食はボウル一杯の飲み物。チェックインのときに何を飲みたいかリクエストでき、
コーヒーにしたのだが、この量には驚かされた。
(他に紅茶、ホットチョコレートを選べる)
やはり高山病予防には、水分の大量摂取がカギとなる。
もっとも、高所にはすっかり慣れていて、昨夜もよく寝られたし、頭痛等もまったくない。
ともちゃんは、昨日のようなハイペースでの歩きではなく、落ち着いたクライミングで
あれば大丈夫とのことで、こちらも一安心。
振り仰げばモンブランは、既に山頂部に雲が激しく流れており、風の強さが容易に推測できた。
今日の登攀は、標高差にして約300m登ることになる。ずっと雪とのミックス状態だ。
要所要所に支点があるものの、ほとんどは尖った岩角にザイルをひっ掛けてのビレイとなる。
途中、2度の懸垂下降もあり、うち1回は30m程度あり、スリル抜群である。
セバスチャンは小柄だが、力強い、適切なビレイをしてくれ安心である。
我々の登攀技術も彼を失望させることなく、ほぼ同時に小屋を出た他の2パーティは
ついに我々を追い抜くことはなかった。
後半になって、アラレがぱらぱらと降ってきた。
こちらの直登ルートからモンブランを目指していた登山者達の黒い点々は、
ほとんど、昨日、我々が引き返した地点より手前で、すごすごと戻っている。
かわいそうに。山頂はかなり荒れているのだろう。
当初予定であれば、もし登れたとしても、ホワイトアウト状態の山頂に突進していく、
とんでもない山行になっていただろう。
こちらの登攀もいよいよ大詰め。眼前にエギーユ・デュ・ミディのテラスが迫ってくる。
観光客のカメラが一斉にこちらに向けられる。
セバスチャンが、「今度、あの観光客の中から誰か、このコースのお客さんになってくれる
かもしれないから、とびっきりの笑顔で最後の岩を登ってくれ」という。
我々は、セバスチャンの次回の営業のための小道具になってしまったが、
世話になった彼への、せめてものお返しとして、満面の笑みでテラスに上がるハシゴに手を伸ばした。
3時間ほどの、ユニークな体験であった。
カフェテリアでコーヒーを飲んでいたら、モンブラン方面の悪天が広がってきて、
とうとうこちらにも雪が舞い始めた。
そそくさと、ロープウェイで下山したら、シャモニの街も小雨が降っていた。
ガイドと別れ、マクドナルドで昼食をとり、午後は水晶博物館に足を運んだ。
水晶博物館は、半分は、モンブラン山域周辺で採取された珍しい鉱石、宝石を
陳列してある。もともとモンブラン界隈に足を運んだ人間は、スポーツ登山分野の
人ではなく、宝石で一攫千金を狙う山師だったという。
博物館のあと半分は、周辺の登山の歴史や魅力を映像を交え紹介したり、
登攀用具を実際に触って体験できるコーナーになっていて、非常に面白かった。
そういえば日本にこんな博物館はない。
信濃大町の市立大町山岳博物館や、兵庫県豊岡市の植村直己冒険館なども
なかなか愉快だったが、いわゆる「陳列」展示の枠から出られていない。
この日の夕食は、メキシカン料理にした。
もういい加減、パスタ、ピザ、サンドイッチに飽きている。
今日は、朝のうちに、コスミーク小屋から、エギーユ・デュ・ミディまでの
尖峰帯を縦走登攀する。
モンブランは断念したが、このオプションは、ひょっとしたらそれ以上に楽しそうだ。
朝食はボウル一杯の飲み物。チェックインのときに何を飲みたいかリクエストでき、
コーヒーにしたのだが、この量には驚かされた。
(他に紅茶、ホットチョコレートを選べる)
やはり高山病予防には、水分の大量摂取がカギとなる。
もっとも、高所にはすっかり慣れていて、昨夜もよく寝られたし、頭痛等もまったくない。
ともちゃんは、昨日のようなハイペースでの歩きではなく、落ち着いたクライミングで
あれば大丈夫とのことで、こちらも一安心。
振り仰げばモンブランは、既に山頂部に雲が激しく流れており、風の強さが容易に推測できた。
今日の登攀は、標高差にして約300m登ることになる。ずっと雪とのミックス状態だ。
要所要所に支点があるものの、ほとんどは尖った岩角にザイルをひっ掛けてのビレイとなる。
途中、2度の懸垂下降もあり、うち1回は30m程度あり、スリル抜群である。
セバスチャンは小柄だが、力強い、適切なビレイをしてくれ安心である。
我々の登攀技術も彼を失望させることなく、ほぼ同時に小屋を出た他の2パーティは
ついに我々を追い抜くことはなかった。
後半になって、アラレがぱらぱらと降ってきた。
こちらの直登ルートからモンブランを目指していた登山者達の黒い点々は、
ほとんど、昨日、我々が引き返した地点より手前で、すごすごと戻っている。
かわいそうに。山頂はかなり荒れているのだろう。
当初予定であれば、もし登れたとしても、ホワイトアウト状態の山頂に突進していく、
とんでもない山行になっていただろう。
こちらの登攀もいよいよ大詰め。眼前にエギーユ・デュ・ミディのテラスが迫ってくる。
観光客のカメラが一斉にこちらに向けられる。
セバスチャンが、「今度、あの観光客の中から誰か、このコースのお客さんになってくれる
かもしれないから、とびっきりの笑顔で最後の岩を登ってくれ」という。
我々は、セバスチャンの次回の営業のための小道具になってしまったが、
世話になった彼への、せめてものお返しとして、満面の笑みでテラスに上がるハシゴに手を伸ばした。
3時間ほどの、ユニークな体験であった。
カフェテリアでコーヒーを飲んでいたら、モンブラン方面の悪天が広がってきて、
とうとうこちらにも雪が舞い始めた。
そそくさと、ロープウェイで下山したら、シャモニの街も小雨が降っていた。
ガイドと別れ、マクドナルドで昼食をとり、午後は水晶博物館に足を運んだ。
水晶博物館は、半分は、モンブラン山域周辺で採取された珍しい鉱石、宝石を
陳列してある。もともとモンブラン界隈に足を運んだ人間は、スポーツ登山分野の
人ではなく、宝石で一攫千金を狙う山師だったという。
博物館のあと半分は、周辺の登山の歴史や魅力を映像を交え紹介したり、
登攀用具を実際に触って体験できるコーナーになっていて、非常に面白かった。
そういえば日本にこんな博物館はない。
信濃大町の市立大町山岳博物館や、兵庫県豊岡市の植村直己冒険館なども
なかなか愉快だったが、いわゆる「陳列」展示の枠から出られていない。
この日の夕食は、メキシカン料理にした。
もういい加減、パスタ、ピザ、サンドイッチに飽きている。