■メイン写真
芳山の山中にたたずむ二尊石仏
■今回のコース
近鉄奈良駅⇒(タクシー)⇒親ろく地蔵尊→夕日観音→朝日観音→首切地蔵→石切峠→
芳山→二尊石仏(三面石仏、芳山石仏)→歓喜天→鶯ノ滝→(奈良奥山ドライブウェイ)→
十八丁休憩舎→(春日山遊歩道)→春日大社→春日大社本殿バス停
この日は奈良公園のすぐ裏側に広がる春日山原生林と、芳山の石仏をめぐる。
朝まで雨が降っていたが、歩行をスタートする時間にはすでに止んでいた。
4月並みの暖かさで、歩き始めるとすぐに汗ばんでくる。
能登川沿いの石畳の「滝坂の道」に入る。
江戸時代に奈良奉行によって敷かれ、柳生の里との物資の輸送路になっていたという。
次々と現れる石仏を見ながらそぞろ歩くのはじつに楽しい。
まずは寝仏。室町時代の作で、風化が進んでいるが大日如来とのこと。
何らかの要因で山の斜面からおちて、今のように横転してしまったといわれる。
すぐ先の左側斜面を見上げると、夕日観音(鎌倉時代の弥勒磨崖仏)がある。
夕日を受けて輝くという。
(当日、写真を撮りそこなったので、過日撮った写真を掲載)
そのすぐ近くには、三体地蔵菩薩磨崖仏。
美しい沢の流れ。この時期ならばヒルのおそれもない。
朝日観音。沢の対岸にある。左右に地蔵菩薩、中央に弥勒菩薩が配置されている。
こちらは、朝日を受けて輝く。
こんな大きな杉にも出会える。今回のコースは巨樹もたくさん観られる。
首切地蔵の広場には、休憩舎と公衆トイレがある。
首切地蔵は、高さ約1.8mあり、地蔵菩薩としては大きい。
鎌倉時代の作で、江戸時代初期の剣豪・荒木又右衛門が試し切りをしたという。
試し切りするなら、お地蔵さんじゃなくって別のただの岩にすればいいのに(笑)。
その先で、ヤマフジがブランコになっているのを発見。
乗ってみても、びくともしない。
ほどなく奈良奥山ドライブウェイに合流し、またすぐに左の細い舗装道に入る。
石切峠を経て峠の茶屋を望むと、最近は営業していないようだ。
芳山へ向かう山道は、石切峠を80mほど東に進んだところにあるが
道標はなく、小さなテープ印だけが頼りだ。
暗い植林を抜けて尾根に出ると雑木林が目立つようになる。
左側の植林は「大乗院殿御領山」とのこと。
大乗院は1087年に創建、興福寺の門跡寺院の一つ。廃仏毀釈で響で明治元年に廃寺とった。
敷地の一部は現在、奈良ホテルとなっている。
道中、アラゲキクラゲの群落を見つけた。
岩が幾つも顔を出している芳山の山頂に到着。
残念ながら展望は皆無。なので、記念写真を撮っただけで退散。
芳山の魅力は山頂にあらず。尾根を少し北に進み、この扉を開けて。
ほどなく芳山の二尊石仏に到着。奈良時代後期の作という。
花崗岩の二面に、如来像の磨崖仏が彫られている。
この石仏を「三面石仏」と呼ぶ向きもあるが、あくまで石仏は二面のみ。
不思議だなぁ。
もとの尾根に戻り、北へ続く尾根筋を忠実に進む。
生琉里町からの林道に出て、ゲート脇を、右側のフェンス沿いに下る。
黄色のペンキで塗られた境界杭を目印に西へ踏み跡をたどる。
またまた巨木に遭遇。
イノシシの掘り返しや倒木などで、踏み跡が定かでなくなるところもあるが、
支尾根を越えると歓喜天の裏手に出る。
歓喜天は「鶯滝歓喜天」「観禅院」とも呼ばれ、興福寺の別院として、商売繁盛のご利益が
あるとされたが、2010年ころに本堂が老朽化のため崩壊し、現在はまるで遺跡のように
なっている。
大正14年に建てられた鐘楼は健在だが、釣鐘はない。
ここの梵鐘は神亀4年(727年)の年号が刻まれた銅製で、現在は国宝に指定され、興福寺が
所蔵する。軒下でランチタイム。
参道を下っていくと、鶯ノ滝に出る。春日山界隈では最大の滝で、江戸時代から名所だった。
この流れはやがて奈良市内を流れる佐保川となる。
滝の名は、「水の流れ落ちる音が鶯の鳴き声に似て」いたことからついたらしいが、
この日は豊富な水量で、鶯の大群が来たような音だった。
坂を登り返し、奈良奥山ドライブウェイに出る。
ドライブウェイを歩くといっても通る車はない。
道路沿いには、「春日奥山最大の山桜」が見られる。スケール感がすごい。
花山地蔵の背。花山497m三角点の真北に位置するが、地蔵は花山に背を向けては
おらず、謎の名称である。
十八丁休憩舎。ここで休憩。ボランティアで清掃等をしているというおじさんと
話をする。例のコロナウイルス騒ぎで、中国人旅行客が激減しているという。
あとは春日山遊歩道を下り、月日亭の脇を抜け、春日大社に向かう。
春日大社への入り口に当たる水谷神社の前には、珍しいビャクシンの大木がある。
春日大社に立ち寄り、この日の山行の無事を感謝する。
観光客の減少で、これまでより鹿せんべいを食べられなくなったご神鹿たちを
見ながら、バス停へ向かった。
※初心者から楽しめる「遊山トレッキングサービスの登山教室」は、「ここをクリック」!!
芳山の山中にたたずむ二尊石仏
■今回のコース
近鉄奈良駅⇒(タクシー)⇒親ろく地蔵尊→夕日観音→朝日観音→首切地蔵→石切峠→
芳山→二尊石仏(三面石仏、芳山石仏)→歓喜天→鶯ノ滝→(奈良奥山ドライブウェイ)→
十八丁休憩舎→(春日山遊歩道)→春日大社→春日大社本殿バス停
この日は奈良公園のすぐ裏側に広がる春日山原生林と、芳山の石仏をめぐる。
朝まで雨が降っていたが、歩行をスタートする時間にはすでに止んでいた。
4月並みの暖かさで、歩き始めるとすぐに汗ばんでくる。
能登川沿いの石畳の「滝坂の道」に入る。
江戸時代に奈良奉行によって敷かれ、柳生の里との物資の輸送路になっていたという。
次々と現れる石仏を見ながらそぞろ歩くのはじつに楽しい。
まずは寝仏。室町時代の作で、風化が進んでいるが大日如来とのこと。
何らかの要因で山の斜面からおちて、今のように横転してしまったといわれる。
すぐ先の左側斜面を見上げると、夕日観音(鎌倉時代の弥勒磨崖仏)がある。
夕日を受けて輝くという。
(当日、写真を撮りそこなったので、過日撮った写真を掲載)
そのすぐ近くには、三体地蔵菩薩磨崖仏。
美しい沢の流れ。この時期ならばヒルのおそれもない。
朝日観音。沢の対岸にある。左右に地蔵菩薩、中央に弥勒菩薩が配置されている。
こちらは、朝日を受けて輝く。
こんな大きな杉にも出会える。今回のコースは巨樹もたくさん観られる。
首切地蔵の広場には、休憩舎と公衆トイレがある。
首切地蔵は、高さ約1.8mあり、地蔵菩薩としては大きい。
鎌倉時代の作で、江戸時代初期の剣豪・荒木又右衛門が試し切りをしたという。
試し切りするなら、お地蔵さんじゃなくって別のただの岩にすればいいのに(笑)。
その先で、ヤマフジがブランコになっているのを発見。
乗ってみても、びくともしない。
ほどなく奈良奥山ドライブウェイに合流し、またすぐに左の細い舗装道に入る。
石切峠を経て峠の茶屋を望むと、最近は営業していないようだ。
芳山へ向かう山道は、石切峠を80mほど東に進んだところにあるが
道標はなく、小さなテープ印だけが頼りだ。
暗い植林を抜けて尾根に出ると雑木林が目立つようになる。
左側の植林は「大乗院殿御領山」とのこと。
大乗院は1087年に創建、興福寺の門跡寺院の一つ。廃仏毀釈で響で明治元年に廃寺とった。
敷地の一部は現在、奈良ホテルとなっている。
道中、アラゲキクラゲの群落を見つけた。
岩が幾つも顔を出している芳山の山頂に到着。
残念ながら展望は皆無。なので、記念写真を撮っただけで退散。
芳山の魅力は山頂にあらず。尾根を少し北に進み、この扉を開けて。
ほどなく芳山の二尊石仏に到着。奈良時代後期の作という。
花崗岩の二面に、如来像の磨崖仏が彫られている。
この石仏を「三面石仏」と呼ぶ向きもあるが、あくまで石仏は二面のみ。
不思議だなぁ。
もとの尾根に戻り、北へ続く尾根筋を忠実に進む。
生琉里町からの林道に出て、ゲート脇を、右側のフェンス沿いに下る。
黄色のペンキで塗られた境界杭を目印に西へ踏み跡をたどる。
またまた巨木に遭遇。
イノシシの掘り返しや倒木などで、踏み跡が定かでなくなるところもあるが、
支尾根を越えると歓喜天の裏手に出る。
歓喜天は「鶯滝歓喜天」「観禅院」とも呼ばれ、興福寺の別院として、商売繁盛のご利益が
あるとされたが、2010年ころに本堂が老朽化のため崩壊し、現在はまるで遺跡のように
なっている。
大正14年に建てられた鐘楼は健在だが、釣鐘はない。
ここの梵鐘は神亀4年(727年)の年号が刻まれた銅製で、現在は国宝に指定され、興福寺が
所蔵する。軒下でランチタイム。
参道を下っていくと、鶯ノ滝に出る。春日山界隈では最大の滝で、江戸時代から名所だった。
この流れはやがて奈良市内を流れる佐保川となる。
滝の名は、「水の流れ落ちる音が鶯の鳴き声に似て」いたことからついたらしいが、
この日は豊富な水量で、鶯の大群が来たような音だった。
坂を登り返し、奈良奥山ドライブウェイに出る。
ドライブウェイを歩くといっても通る車はない。
道路沿いには、「春日奥山最大の山桜」が見られる。スケール感がすごい。
花山地蔵の背。花山497m三角点の真北に位置するが、地蔵は花山に背を向けては
おらず、謎の名称である。
十八丁休憩舎。ここで休憩。ボランティアで清掃等をしているというおじさんと
話をする。例のコロナウイルス騒ぎで、中国人旅行客が激減しているという。
あとは春日山遊歩道を下り、月日亭の脇を抜け、春日大社に向かう。
春日大社への入り口に当たる水谷神社の前には、珍しいビャクシンの大木がある。
春日大社に立ち寄り、この日の山行の無事を感謝する。
観光客の減少で、これまでより鹿せんべいを食べられなくなったご神鹿たちを
見ながら、バス停へ向かった。
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