![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/71/8394f0559d79bb01a83609f19e690910.jpg)
■2011年8月11日(木)
13~14日にモンブラン登頂の予約を入れてあったので、今日は列車を乗り継ぎ
フランスのシャモニに移動しなければならない。
マッターホルンよ、さらば、である。
久しぶりにトランクに荷物を整理しなおし、ツェルマット駅を出発。
フィスプ駅、マルティニ駅と電車を乗り継ぎ、さらに国境のヴァロシン駅で
登山列車を乗り換える。
(ヴァロシン駅にて)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/0e/b8718abfff1c1ee2bbc8c60663881614.jpg)
マルティニ駅では、フランスパンのチーズサンドイッチに舌鼓。
2両編成の赤い列車に乗ると、いきなり、ものすごい傾斜を登っていく。
座席からお尻がずり落ちそうになる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/5e/724d6570a16f0bf271be1e3a4e141b46.jpg)
初めだけは進行方向右手の眺めがよいのだが、あとはずっと左手の眺めのほうがよい。
底が見えないほどの峡谷を見下ろしながら、よくこんなところに鉄道を敷いたなと感心。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/01/552a731a456b2efdd33ea9b8f951bae6.jpg)
およそ5時間に及ぶ列車の旅を経て、ようやく14:00過ぎに、シャモニに到着した。
今度の宿は、駅から100mほどのところにある「ポワン・イザベル」。
オーナーの曾祖母でいるイザベルさんが、夫婦でモンブランの冬季初登庁を成したそうで、
由緒あるホテルという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/c2/2aeb1fdfb4e527693522b685aec1b48d.jpg)
荷解きしてから、シャモニの市街を散歩した。
予想以上にこじんまりとした街で、ウインドーショッピングをしながらでも、
半日もあれば、一周できる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/43/845d4846aa2a1f2094aa406323de259e.jpg)
山岳ガイド協会の事務所を訪問し、簡単な説明を受けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/c8/5092231b7896dcb5d86973022feb7636.jpg)
ホテル「ポワン・イザベル」のベランダからは、モンブランの丸く白い頂が望める。
夕映えのモンブランに望遠レンズを向け、しばらく一心にシャッターを切り続けた。
■2011年8月12日(金)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e7/257ebbda8809251d5e877a77602cf561.jpg)
今日は休養日。
ロープウェイを乗り継いで、エギーユ・デュ・ミディ(3842m)へ観光だ。
富士山を超える標高の、驚くほど急峻な尖峰にロープウェイが通じている。
くしくも、ロープウェイのエギーユ・デュ・ミディ駅は、富士山と同じ
3776mで、さらに3ユーロを支払って、3842mの頂までのエレベータに乗る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/5f/6cea8a90d78622bc20fa1acb09cab1c9.jpg)
山頂展望台からの眺めは最高。なんせ断崖絶壁のピーク、360度さえぎるものがない。
モンブランは目の前にあり、反対側にはグランド・ジョラスの黒い壁、
ダン・ドュ・ジェアン(巨人の歯)、ヴェルト針峰などが一望のもと。
曇りがちな天候ではあったが、満足である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/34/2f8a07e1f47fa73c99b72ac42b9f7893.jpg)
中でもグランド・ジョラス北壁は、1979年の長谷川恒男さんによる、世界初の
冬季単独登頂で、日本人にも広く知られた山である。
これをライブで見られるとは、感動の一瞬だ。
周囲の岩壁には、多数のクライマーが取り付いている。
登山の妙味は何も高みの頂上を踏むだけにあらず。
こんな高所でのクライミングは、しんどいだうが、代えがたい楽しみがあるに違いない。
このときは、まさか自分がこのあと、今いるエギーユ・デュ・ミディそのものに
登攀することになろうとは思ってもいなかった。
強風の展望台を辞し、エレベータで下りたら東洋人のじいちゃんが倒れており、
車椅子が運ばれてきた。
すっかり高所順応が済んでいるMr.Dashにとっては平地と変わらない状態だが、
やはり、ここは高山なのである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/74/ad4d672bc63fd71effdf87938391ac23.jpg)
この国では、こんなところにも軽食をサービスしている。
カフェテリアでエスプレッソを飲んだ。
ロープウェイでの下山中、一瞬、晴れ目が覗いたが、その後はどんよりとした雲に
覆われてしまった。
下山後、ふと立ち寄ったスポーツ用品店で、日本ではなかなか見られないデザインの
シャツを購入した。ここぞという時に、山に着ていきたい。
夕刻、山岳博物館に立ち寄った後、再び山岳ガイド協会の事務所を訪れた。
今日はモンブラン登頂ガイドのセバスチャンと初めて会い、実際の打合せを行う。
彼は、登頂予定日のモンブランの天候は荒れると言い、予定していた
レ・ズーシュ、ニーデルグル経由、グーテ小屋から山頂を目指す一般ルートは
勧めないと主張する。
むしろ、短距離のコースで、一気に前日に山頂を踏み、グーテ小屋に下り、
荒れる翌日は下山するのみの計画に変更したいという。
短距離のコースとは、さっきまでいたエギーユ・デュ・ミディからの直登ルートで、
急峻なだけでなく、2度のアップダウンがある。スピードも求められる。
こちらは、「どちらでもやってやる」という気概でいたが、ともちゃんは、散々悩んだ挙句、
不安げに直登ルートを選んだ。
その様子から、「あっ、これは多分、登頂は無理だな」と、そのときにうっすら感じた。
こうしたヘビーな登山では、スタートからこうも弱気になってしまうと、登頂は難しくなる。
「何が何でも」という強い意志がなければ人は限界を超えられない。
夕食は中華料理を選び、この日は早々に寝た。
13~14日にモンブラン登頂の予約を入れてあったので、今日は列車を乗り継ぎ
フランスのシャモニに移動しなければならない。
マッターホルンよ、さらば、である。
久しぶりにトランクに荷物を整理しなおし、ツェルマット駅を出発。
フィスプ駅、マルティニ駅と電車を乗り継ぎ、さらに国境のヴァロシン駅で
登山列車を乗り換える。
(ヴァロシン駅にて)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/0e/b8718abfff1c1ee2bbc8c60663881614.jpg)
マルティニ駅では、フランスパンのチーズサンドイッチに舌鼓。
2両編成の赤い列車に乗ると、いきなり、ものすごい傾斜を登っていく。
座席からお尻がずり落ちそうになる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/5e/724d6570a16f0bf271be1e3a4e141b46.jpg)
初めだけは進行方向右手の眺めがよいのだが、あとはずっと左手の眺めのほうがよい。
底が見えないほどの峡谷を見下ろしながら、よくこんなところに鉄道を敷いたなと感心。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/01/552a731a456b2efdd33ea9b8f951bae6.jpg)
およそ5時間に及ぶ列車の旅を経て、ようやく14:00過ぎに、シャモニに到着した。
今度の宿は、駅から100mほどのところにある「ポワン・イザベル」。
オーナーの曾祖母でいるイザベルさんが、夫婦でモンブランの冬季初登庁を成したそうで、
由緒あるホテルという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/c2/2aeb1fdfb4e527693522b685aec1b48d.jpg)
荷解きしてから、シャモニの市街を散歩した。
予想以上にこじんまりとした街で、ウインドーショッピングをしながらでも、
半日もあれば、一周できる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/43/845d4846aa2a1f2094aa406323de259e.jpg)
山岳ガイド協会の事務所を訪問し、簡単な説明を受けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/c8/5092231b7896dcb5d86973022feb7636.jpg)
ホテル「ポワン・イザベル」のベランダからは、モンブランの丸く白い頂が望める。
夕映えのモンブランに望遠レンズを向け、しばらく一心にシャッターを切り続けた。
■2011年8月12日(金)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e7/257ebbda8809251d5e877a77602cf561.jpg)
今日は休養日。
ロープウェイを乗り継いで、エギーユ・デュ・ミディ(3842m)へ観光だ。
富士山を超える標高の、驚くほど急峻な尖峰にロープウェイが通じている。
くしくも、ロープウェイのエギーユ・デュ・ミディ駅は、富士山と同じ
3776mで、さらに3ユーロを支払って、3842mの頂までのエレベータに乗る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/5f/6cea8a90d78622bc20fa1acb09cab1c9.jpg)
山頂展望台からの眺めは最高。なんせ断崖絶壁のピーク、360度さえぎるものがない。
モンブランは目の前にあり、反対側にはグランド・ジョラスの黒い壁、
ダン・ドュ・ジェアン(巨人の歯)、ヴェルト針峰などが一望のもと。
曇りがちな天候ではあったが、満足である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/34/2f8a07e1f47fa73c99b72ac42b9f7893.jpg)
中でもグランド・ジョラス北壁は、1979年の長谷川恒男さんによる、世界初の
冬季単独登頂で、日本人にも広く知られた山である。
これをライブで見られるとは、感動の一瞬だ。
周囲の岩壁には、多数のクライマーが取り付いている。
登山の妙味は何も高みの頂上を踏むだけにあらず。
こんな高所でのクライミングは、しんどいだうが、代えがたい楽しみがあるに違いない。
このときは、まさか自分がこのあと、今いるエギーユ・デュ・ミディそのものに
登攀することになろうとは思ってもいなかった。
強風の展望台を辞し、エレベータで下りたら東洋人のじいちゃんが倒れており、
車椅子が運ばれてきた。
すっかり高所順応が済んでいるMr.Dashにとっては平地と変わらない状態だが、
やはり、ここは高山なのである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/74/ad4d672bc63fd71effdf87938391ac23.jpg)
この国では、こんなところにも軽食をサービスしている。
カフェテリアでエスプレッソを飲んだ。
ロープウェイでの下山中、一瞬、晴れ目が覗いたが、その後はどんよりとした雲に
覆われてしまった。
下山後、ふと立ち寄ったスポーツ用品店で、日本ではなかなか見られないデザインの
シャツを購入した。ここぞという時に、山に着ていきたい。
夕刻、山岳博物館に立ち寄った後、再び山岳ガイド協会の事務所を訪れた。
今日はモンブラン登頂ガイドのセバスチャンと初めて会い、実際の打合せを行う。
彼は、登頂予定日のモンブランの天候は荒れると言い、予定していた
レ・ズーシュ、ニーデルグル経由、グーテ小屋から山頂を目指す一般ルートは
勧めないと主張する。
むしろ、短距離のコースで、一気に前日に山頂を踏み、グーテ小屋に下り、
荒れる翌日は下山するのみの計画に変更したいという。
短距離のコースとは、さっきまでいたエギーユ・デュ・ミディからの直登ルートで、
急峻なだけでなく、2度のアップダウンがある。スピードも求められる。
こちらは、「どちらでもやってやる」という気概でいたが、ともちゃんは、散々悩んだ挙句、
不安げに直登ルートを選んだ。
その様子から、「あっ、これは多分、登頂は無理だな」と、そのときにうっすら感じた。
こうしたヘビーな登山では、スタートからこうも弱気になってしまうと、登頂は難しくなる。
「何が何でも」という強い意志がなければ人は限界を超えられない。
夕食は中華料理を選び、この日は早々に寝た。