![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/ae/42f35fd44559b91a4d69ad9a875c9151.jpg)
■メイン写真
巨大な鞍掛岩から、蟻の戸渡を経て越える
■今回のコース
飯福田寺→(行場道めぐり)→油こぼし→岩屋本堂→鐘掛→小天井→大天井→亀岩→鞍掛岩→
蟻ノ戸渡り→小尻返し→飛岩→平等岩→元居ヶ原→飯福田寺
修験の行場は、吉野・大峰だけでなく、その縮小版が全国各地にある。
そのひとつ、旧伊勢国の「山上ヶ岳」が、伊勢山上と呼ばれる飯福田寺だ。
毎年のようにここの表行場を訪れているが、今回は折からの強風と、
午後からの雨に悩まされ、安全を考慮して難所を巻きながらの行程となった。
まず飯福田寺で入山料500円を支払って、表行場に入る。
行場道は本来、修行エリアであり、レジャー、遊びの気持ちで入山してはならない。
なので必ずお堂に賽銭を入れ、拝んでから、お客様には役行者にまつわる修験の歴史
などの説明を交えるようにしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/bf/667087c6075fa3e3c5e9512755701fe9.jpg)
赤い橋を渡り、飯福田寺の本堂へ。
一般的には、参拝者や山伏さんたちは、空身のまま行くのだが、我々は万一の転落
リスクを低減するため、ヘルメット、ハーネスを装着して臨む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/a3/36fafe090e7f55ed951012dfad3dafdd.jpg)
本堂前には護摩壇が造られている。4月の戸開け式には、火渡りが行われる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/09/96809a675c88ced80cd957e002c6f8dc.jpg)
本堂の左にある鳥居をくぐり、行場道に入る。
急坂を5分ほどで、眼前に高さ30m近くある「油こぼし」の岩壁が現れる。
一本鎖を頼りに登る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/3d/b787ed8a8f9b2fb76517d288827cc439.jpg)
油こぼしを登りきると、役行者像と絶景が待っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/18/b6670d6d960c47088cff39ea02b1182f.jpg)
岩屋本堂は、オーバーハングした礫岩の下に小さなお堂が収まっている。
本来はお堂の右横から、ボルダリング風にトラバースし、鐘掛の行場をこなすのだが、
事故の事例もある。
この日の強風はハンパではない。お堂の階段に上がってみたら、片足が浮きかけた。
せっかくのスリリングな難所ではあるが、これは危険と判断し、抱付岩へと迂回した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/72/3dfc6efb37eab3eddd2e9ed8adb5a8d0.jpg)
迂回ルートも、それなりに急峻ではある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/fd/52451fb29722b5e334ae714732370be2.jpg)
御笠岩の上にも、役行者がいらっしゃる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/d8/a7029dd80b4ea77723028d0258b402f3.jpg)
ちょっとした岩場を過ぎると、平凡な尾根道に変わる。
小天井のピーク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b7/d80fd13eea9bbc99d8cab2535448ef1e.jpg)
続いて、大天井のピーク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/5f/16e014b623b177c5d595733793db5f0c.jpg)
亀岩から、ふたたび岩場が始まる。
行く手には鞍掛岩がそびえ、彼方には矢頭山が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/e5/6e6b53c57d15850d7f5813caa5d715fa.jpg)
ミツバツツジが咲いていた。今シーズン初めて見たが、さすが温暖なご当地だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/a9/56afe04f1e946e8bdf0a65ee82bdddbe.jpg)
ヤセ尾根の一枚岩、鞍掛岩。
ここの岩質として、グリップがよく効くので、見かけほど怖くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/f72a06b33e14fd0c66527ab2779b42a2.jpg)
続して、蟻ノ戸渡りを行く。
このあたりまでは、風はあっても、晴れていたのだか…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/7e/01fa3b22c7d615d42c2a4d4c04f570e6.jpg)
右下に、岩屋本堂が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/12/60a31314a502cd48a0d6547629bbac1a.jpg)
小尻返しの15mの鎖場は、ロープで確保しながらクライムダウンしていただく。
一人ひとり下りていく途中で、ついに雨が降り始めた。
ロープを回収して最後に下りたが、その時にはもうチッピングしてあるホールドに
水が溜まっていたほどだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/a4/cdd21edacf34bfc1f002426d172c669c.jpg)
ということもあり、続く飛石と平等岩(写真)には登らず、巻き道をとった。
せっかくの機会ではあるが、無理してつまらない事故を起こしても仕方ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/97/7e8491f865344a701038c268960206d7.jpg)
雨はそのまま止まず。
白山比咩神社跡の樹間から、雨にけむる岩屋本堂が垣間見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a0/c1a7526bfd8f855e33a488a444676744.jpg)
濡れた木の根に足を取られないよう、最後まで慎重に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b7/5b8b503703d0bf8d43e7633d7bed4bc8.jpg)
ラストは136段ある石段だが、これが微妙に幅が狭く、うっかりすると
足を滑らせてしまいそう。無事、スタート点の飯福田寺の寺務所にもどり
安堵した。
この日は大手旅行社が2社、ツアーが入っていて、ルートも大混雑。
とはいえ、お互いのガイド同士の交通整理で、大きな混乱もなく回れたのはよかった。
もちろん、主要な行場を迂回したのは残念なので、秋にでもリベンジしようという
ことになった。
巨大な鞍掛岩から、蟻の戸渡を経て越える
■今回のコース
飯福田寺→(行場道めぐり)→油こぼし→岩屋本堂→鐘掛→小天井→大天井→亀岩→鞍掛岩→
蟻ノ戸渡り→小尻返し→飛岩→平等岩→元居ヶ原→飯福田寺
修験の行場は、吉野・大峰だけでなく、その縮小版が全国各地にある。
そのひとつ、旧伊勢国の「山上ヶ岳」が、伊勢山上と呼ばれる飯福田寺だ。
毎年のようにここの表行場を訪れているが、今回は折からの強風と、
午後からの雨に悩まされ、安全を考慮して難所を巻きながらの行程となった。
まず飯福田寺で入山料500円を支払って、表行場に入る。
行場道は本来、修行エリアであり、レジャー、遊びの気持ちで入山してはならない。
なので必ずお堂に賽銭を入れ、拝んでから、お客様には役行者にまつわる修験の歴史
などの説明を交えるようにしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/bf/667087c6075fa3e3c5e9512755701fe9.jpg)
赤い橋を渡り、飯福田寺の本堂へ。
一般的には、参拝者や山伏さんたちは、空身のまま行くのだが、我々は万一の転落
リスクを低減するため、ヘルメット、ハーネスを装着して臨む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/a3/36fafe090e7f55ed951012dfad3dafdd.jpg)
本堂前には護摩壇が造られている。4月の戸開け式には、火渡りが行われる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/09/96809a675c88ced80cd957e002c6f8dc.jpg)
本堂の左にある鳥居をくぐり、行場道に入る。
急坂を5分ほどで、眼前に高さ30m近くある「油こぼし」の岩壁が現れる。
一本鎖を頼りに登る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/3d/b787ed8a8f9b2fb76517d288827cc439.jpg)
油こぼしを登りきると、役行者像と絶景が待っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/18/b6670d6d960c47088cff39ea02b1182f.jpg)
岩屋本堂は、オーバーハングした礫岩の下に小さなお堂が収まっている。
本来はお堂の右横から、ボルダリング風にトラバースし、鐘掛の行場をこなすのだが、
事故の事例もある。
この日の強風はハンパではない。お堂の階段に上がってみたら、片足が浮きかけた。
せっかくのスリリングな難所ではあるが、これは危険と判断し、抱付岩へと迂回した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/72/3dfc6efb37eab3eddd2e9ed8adb5a8d0.jpg)
迂回ルートも、それなりに急峻ではある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/fd/52451fb29722b5e334ae714732370be2.jpg)
御笠岩の上にも、役行者がいらっしゃる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/d8/a7029dd80b4ea77723028d0258b402f3.jpg)
ちょっとした岩場を過ぎると、平凡な尾根道に変わる。
小天井のピーク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b7/d80fd13eea9bbc99d8cab2535448ef1e.jpg)
続いて、大天井のピーク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/5f/16e014b623b177c5d595733793db5f0c.jpg)
亀岩から、ふたたび岩場が始まる。
行く手には鞍掛岩がそびえ、彼方には矢頭山が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/e5/6e6b53c57d15850d7f5813caa5d715fa.jpg)
ミツバツツジが咲いていた。今シーズン初めて見たが、さすが温暖なご当地だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/a9/56afe04f1e946e8bdf0a65ee82bdddbe.jpg)
ヤセ尾根の一枚岩、鞍掛岩。
ここの岩質として、グリップがよく効くので、見かけほど怖くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/f72a06b33e14fd0c66527ab2779b42a2.jpg)
続して、蟻ノ戸渡りを行く。
このあたりまでは、風はあっても、晴れていたのだか…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/7e/01fa3b22c7d615d42c2a4d4c04f570e6.jpg)
右下に、岩屋本堂が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/12/60a31314a502cd48a0d6547629bbac1a.jpg)
小尻返しの15mの鎖場は、ロープで確保しながらクライムダウンしていただく。
一人ひとり下りていく途中で、ついに雨が降り始めた。
ロープを回収して最後に下りたが、その時にはもうチッピングしてあるホールドに
水が溜まっていたほどだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/a4/cdd21edacf34bfc1f002426d172c669c.jpg)
ということもあり、続く飛石と平等岩(写真)には登らず、巻き道をとった。
せっかくの機会ではあるが、無理してつまらない事故を起こしても仕方ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/97/7e8491f865344a701038c268960206d7.jpg)
雨はそのまま止まず。
白山比咩神社跡の樹間から、雨にけむる岩屋本堂が垣間見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a0/c1a7526bfd8f855e33a488a444676744.jpg)
濡れた木の根に足を取られないよう、最後まで慎重に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b7/5b8b503703d0bf8d43e7633d7bed4bc8.jpg)
ラストは136段ある石段だが、これが微妙に幅が狭く、うっかりすると
足を滑らせてしまいそう。無事、スタート点の飯福田寺の寺務所にもどり
安堵した。
この日は大手旅行社が2社、ツアーが入っていて、ルートも大混雑。
とはいえ、お互いのガイド同士の交通整理で、大きな混乱もなく回れたのはよかった。
もちろん、主要な行場を迂回したのは残念なので、秋にでもリベンジしようという
ことになった。