Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

ヨーロッパアルプス山行記(4)登山鉄道と、シュトックホルンへのトレッキング

2011年09月25日 | 山登りの記録
■2011年8月8日(月)

順延のマッターホルン登山が予定通り実行されるのか、
朝一で、アルパインセンターで確認すると、相変わらず天候不順という。
10日はキャンセル待ちであり、これの確定は9日の朝となる。

仕方ないので、今回、まだ手付かずの観光スポット、定番ではあるが、
ゴルナグラート登山鉄道に乗り、標高3135mのゴルナーグラート展望台に
行くことにした。また出費である。



もともと典型的な少年だったので乗り物は大好きだったが、
今でも珍しい乗り物には心が騒ぐ。
2本の線路の間に歯車のももう一つの線路が敷いてある、アプト式の
列車は、信じられない角度の傾斜を登っていく。



古城風のデザインが特徴的なゴルナグラートは、観光客でにぎわっている。
レストランあり、土産物屋あり。完全なリゾートである。



屋外テラスからは絶景が楽しめる。
マッターホルンは雲の中であるが、リスカム連峰、そしてモンテローザと、
アルプスの主峰群が一望のもと。



これを見て、血がたぎらないはずがない。
ここがゴールの観光客たちとは違い、景色を凝視して、地形を詳しく読んでいた。



ところでゴルナーグラート展望台からは、稜線づたいに、東へ踏み跡が
続いていた。呼んでいる。
まるで夜の街で若いおねーちゃんに「おにーさん、寄っていかない?」と
声をかけられるがごとく、ふらふらと踏み跡に誘い込まれていくのだった。

かくて、昼食も持参せず、稜線を往復5時間も歩いてしまうことになる。
冬季、スキー場のリフト駅になるHohtalli(3273m)、Rote Nase(3251m)へと
小ピークを縦走し、「ここから先はフツーの人は入っちゃダメよ」の
立て札を、読めないことをいいことに前進。

崩れやすい赤い岩の頼りない踏み跡をたどり、夏季非営業のStockhorn駅(3421m)へ。
工事中の作業員が3人ほど、岩を下の氷河にバンバン落としていた。

駅の展望台にある標識は、「Stockhorn、3532m」と記載されていたが、
これはこの先の白いピークのことだろう。今、履いている靴はサンダル同然。
雪が出てくると、さすがに無理だ。
腹もかなり減っているし、ここで退却することにした。

グーグー音を立てる腹、血糖値が下がり、ふらふらしてくる中、
ようやくゴルナーグラート駅に着く。既にランチタイムは終了しており、
甘いケーキでこの場をしのぐ。



帰りは、登山鉄道を一駅ずつ降りて、各駅の周辺をぶらぶらして
ゆっくり下りた。



リッヘルベルグ駅では、クライミングに使われるリッヘルホルンの黒い岩塊と、ブライトホルンの純白の峰が
対照的だ。



ツェルマットの一つ手前のフィンデルバッハ駅では、滝を見物しに行き、
次の列車まで時間があるので、そのまま山道を歩いてツェルマットに
戻ったのだが、途中、野生のラズベリーが実っているのを発見。



香り高い、甘酸っぱさが一瞬で口の中いっぱいに広がった。
ともちゃんは両手にこぼれるくらいのラズベリーを一気食いして
ご満悦だった。

■2011年8月9日(火)

完全なる沈殿日。
晴れているのに。



アルパインセンターで、10日のキャンセル待ちをあきらめ、
最後の望みをかけて16日に予約しなおす。
モンブランの予備日にとっておいた日程で、本来は、モンブラン登山の
拠点であるシャモニーにいるはずの日だが、ここに賭けるしかない。

後半の旅程が大幅に狂い、綱渡りのスケジュールとなるが、
やむをえない。

アルパインセンターとのやり取り、駅、ネットカフェ、そしてホテルで
PCを借りるなど、スケジュール変更の伴う交通ダイヤ等の調査に
てこずり、時間はつぶれていった。

どこにも行けなかったこの日、宿泊しているDERBYで、ちょっと奮発して
豪華夕食を頼んだ。

今頃、ヘルンリ小屋では10日の登頂に備える登山者が期待に胸を
ふくらませていることだろう。

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