このブログで何度も取り上げているJR西日本の芸備線を巡り、再構築協議会が組織されたことは既に取り上げています。
2024年3月26日、広島市で再構築協議会が開かれました。時事通信社が同日の17時2分付で「3年以内に再構築方針作成へ 芸備線存廃議論スタート―全国初の協議会・国交省」(https://www.jiji.com/jc/article?k=2024032600180&g=eco)として報じています。
2023年の地域公共交通活性化再生法改正の後、再構築協議会が開かれたのは日本全国で初めてのことです。今後3年以内を目処にして、鉄道路線としての存続かバス転換か、などの方針を決めることが確認されました。ただ、参加者の立場はそれぞれで異なりますから、いつ方針が決定されるのかは何とも言えません。
まず、国土交通省中国運輸局長(再構築協議会の議長)は「廃止ありき、存続ありきという前提を置くことなく具体的なファクトとデータに基づき議論を進めていく」と述べました。議長としては当然の発言でしょう。
次に、JR西日本広島支社長は、芸備線が鉄道の特性を発揮できていないと発言しました。この特性は大量輸送の観点によるものです。「地域と利用者の視点に立って議論していきたい」という言葉も発せられていますが、文字通りに捉えるべきであるかどうかは、私が記さなくともおわかりの方々も多いことでしょう。
続いて岡山県副知事が、芸備線の、問題となっている一部区間、すなわち備中神代駅から備後庄原駅までの区間の維持を求め、広島県副知事はJR西日本の業績が好調であるとした上で、JR西日本が当該区間を維持できない理由の説明を求めると述べました。
隔たりが大きいのは明らかで、落とし所が何処なのかを見つけるのも困難かもしれませんが、今後も協議を続けるしかないでしょう。第2回の協議会は今年の秋頃に開かれるようですが、その下部組織である幹事会が5月中旬に開催されるようです。実質的な協議は幹事会で進められ、一定の方向性が見出されることでしょう。
なお、3月26日の協議会では規約が制定されました。その内容については「中国運輸局や岡山、広島両県、新見、庄原、広島、三次各市、JR西などを構成員とする規約が制定された」とのみ、上記時事通信社記事には書かれています。
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