さて、急こう配を登ったトロリーバスは
いよいよ関電トンネルに入る。
関電トンネルは、もともと大町トンネルと言って
黒部ダムと黒四発電所の建設の為に掘削されたトンネルで
熊谷組などが、苦労の末に貫通させたトンネルで
石原裕次郎・三船敏郎主演の映画「黒部の太陽」の舞台でもある。
一般車両の通行はできないが、国立公園内に建設されたトンネルで
工事の際には完成後一般公衆の利用に供するという条件のもとで
建設が認められたために、その見返りとえして関西電力が
今日に至るまでトロリーバスを運行している。
電気で走る車両なので、排気ガスが出ないのは
環境に優しいだけでなく、トンネル内を走るにあたって
騒音や排煙に悩まされることもなく快適である。
ちなみに、駅構内を含めて運行にかかわる電力は
関西電力ではなく、中部電力から供給を受けている。
しばらく走行すると、トンネル内が青く照らされている区間に入る。
この区間は破砕帯の場所を示していて、破砕帯という地盤の性質から
異常出水や岩盤の崩落の相次いだ場所である。
トンネルの貫通さえ危ぶまれるほどの難工事であった。
現在は、工事の際の薬液注入や、コンクリートを巻いていて
更に水抜き坑を何本も掘削していることから
坑内に多量の水があふれることはない。
破砕帯を過ぎると、いよいよ県境。
黄色い標識が長野県と富山県の境になっている。
トンネル内は一車線幅。
途中1か所だけ退避所が設けられていて
上下線はここで行き違う。
続行運転の場合は、最後尾の乗務員がスタフを携行していて
授受が完了するとクラクションを合図に再び走り出す。
黒部ダム駅が近付くと、分岐するトンネルがあらわれる。
右に分かれるのはトロリーバス独特の、ループ運転をするために
黒部ダム駅を発車したあと、再び合流するためのトンネルだ。
この他にも、いくつもの分岐があって
迷路かはたまたアリの巣のような感じ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=363400&l=1373957
ここから、黒部トンネルが更に黒四発電所へ向かっていて
さらに下流、欅平までトンネルが通じているが
こちらは関電関係者しか通行できない。
(見学会参加者は、通行できますが、申し込み倍率がすごく高い。)
こちらは、吉村昭の「高熱隧道」で有名。
トロリーバスは、トンネル内の黒部ダム駅に着いて、
折り返し準備をしたのちに扇沢までの乗客を乗せて発車してゆく。
駅を出て、220段の階段を息を切らせて
途中、破砕帯からの湧水で喉の渇きをいやしながら登りきるとそこには…
(明日の記事へつづく)
いよいよ関電トンネルに入る。
関電トンネルは、もともと大町トンネルと言って
黒部ダムと黒四発電所の建設の為に掘削されたトンネルで
熊谷組などが、苦労の末に貫通させたトンネルで
石原裕次郎・三船敏郎主演の映画「黒部の太陽」の舞台でもある。
一般車両の通行はできないが、国立公園内に建設されたトンネルで
工事の際には完成後一般公衆の利用に供するという条件のもとで
建設が認められたために、その見返りとえして関西電力が
今日に至るまでトロリーバスを運行している。
電気で走る車両なので、排気ガスが出ないのは
環境に優しいだけでなく、トンネル内を走るにあたって
騒音や排煙に悩まされることもなく快適である。
ちなみに、駅構内を含めて運行にかかわる電力は
関西電力ではなく、中部電力から供給を受けている。
しばらく走行すると、トンネル内が青く照らされている区間に入る。
この区間は破砕帯の場所を示していて、破砕帯という地盤の性質から
異常出水や岩盤の崩落の相次いだ場所である。
トンネルの貫通さえ危ぶまれるほどの難工事であった。
現在は、工事の際の薬液注入や、コンクリートを巻いていて
更に水抜き坑を何本も掘削していることから
坑内に多量の水があふれることはない。
破砕帯を過ぎると、いよいよ県境。
黄色い標識が長野県と富山県の境になっている。
トンネル内は一車線幅。
途中1か所だけ退避所が設けられていて
上下線はここで行き違う。
続行運転の場合は、最後尾の乗務員がスタフを携行していて
授受が完了するとクラクションを合図に再び走り出す。
黒部ダム駅が近付くと、分岐するトンネルがあらわれる。
右に分かれるのはトロリーバス独特の、ループ運転をするために
黒部ダム駅を発車したあと、再び合流するためのトンネルだ。
この他にも、いくつもの分岐があって
迷路かはたまたアリの巣のような感じ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=363400&l=1373957
ここから、黒部トンネルが更に黒四発電所へ向かっていて
さらに下流、欅平までトンネルが通じているが
こちらは関電関係者しか通行できない。
(見学会参加者は、通行できますが、申し込み倍率がすごく高い。)
こちらは、吉村昭の「高熱隧道」で有名。
トロリーバスは、トンネル内の黒部ダム駅に着いて、
折り返し準備をしたのちに扇沢までの乗客を乗せて発車してゆく。
駅を出て、220段の階段を息を切らせて
途中、破砕帯からの湧水で喉の渇きをいやしながら登りきるとそこには…
(明日の記事へつづく)