皇居吹上

2015年12月10日 | 東京のお散歩
皇居吹上は現在、天皇陛下のお住まいである御所があるエリアで
宮内庁職員や皇宮警察官でさえ、入る事の出来る人間が限られる
絶対不可侵の領域でもあります。

(御所へつながる外庭東門)

家康公入城以前は、局沢と呼ばれており、16の寺社がある物見遊山の場所でもありました。

現在、吹上には局門という門がありますが、これは局沢の地名ではなく
明治時代にこの場所にあった女官官舎に由来しています。

(局門)

徳川時代初期の頃には御三家の上屋敷が置かれた場所で、西の防衛線でもありました。
さらに西側は、街道沿いを服部半蔵が警備を担当し、その北側は沼沢が広がり
その沼沢から紅葉山にかけて風が吹き上がる事から、吹上と呼ばれるようになったとされています。
明暦大火で吹上曲輪が焼失ののちは、吹上御苑として火除け地となり、庭園が造成されました。

(吹上の塀)

(吹上の周囲は地形も面白い)

御一新以降は、庭園の場所にゴルフ場が作られ、盧溝橋事件の際に
昭和天皇がゴルフをお取り止めになられて以降、自然の森中心の御所となりました。

現在の施設は御所の他に、天皇陛下が神道祭祀を行うための宮中三殿や
陛下のご研究の場所でもある生物学御学問所、新嘗祭の稲を育てる稲田、
皇后陛下の御養蚕所や桑畑、観瀑亭や池泉庭園があります。

(長屋門は、江戸時代に中里門があった辺り)
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