吉原大門と見返り柳

2020年11月05日 | 東京のお散歩
江戸を代表する花街「新吉原」。
通称吉原の、江戸時代における唯一の出入口が、この吉原大門でした。

当時から一大観光地であった浅草とは反対側に設けられたこの門。
治安維持と遊女の逃亡を防ぐ、ふたつの目的があったようです。

このため、観音様詣りのあと遊郭へ繰り出そうという人達は
花川戸から山谷堀を猪牙舟に乗って行ったり(これが最速)、
待乳山聖天(和合の神様!)から、日本堤(現在の土手通り)を通って
この吉原大門へ向かったそうです。

遊郭外から(特に大名行列などから)中を見通せないようにする為
入口が「く」の字状になっていて、これは仲之町通りとなった今でも
吉原大門の交差点から50mほど先からのS字カーブとして残っています。

交差点の角のガソリンスタンド前に生えている見返り柳は、
朝まで遊郭で遊んだ客が、大門を出て衣紋坂をくだり
五十軒道(上記のくの字状の道)を通って日本堤に出て
この柳のところで振り返って名残を惜しんだ事から
見返り柳と呼ばれるようになりました。

現在の柳は6代目だそうです。









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