今回のNY行きは
もう一つ目的があった。
熊本(失礼、全国)で有名な書画家のI先生の作品を売り込むことだ。
日本のカリグラフィとしてこのNYで販売先を探すというもの。
サンプル作品を預かってきている。
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それを携えての飛び込み営業だ。
日本でも、紹介もなく見ず知らずのところへ飛び込んで売り込むのは
それなりの度胸がいる。
ボクにはいままで余り経験がないことだ。
それをいきなりNYでやった。
ここでも当然英語力が試される。
SOHO や トライベッカ、ノリータ、チェルシーといったところの
露天商も含めてギャラリーを10軒ほど回った。
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何処も取り合ってくれない。
これではI先生に申し訳ない。
五番街の紀伊国屋に行けばとも言われた。
それではあまりに能がない。
スーベニアショップも然り。
これは日本が誇る素晴らしいアートなのだ。
やはりアーティストの街で
現地の人や観光客に買ってもらいたいという思いがあった。
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一枚も売らずに手ぶらで日本に帰るわけにはいかない。
本来は、昔ながらの建物が残り、
現在最も数多くギャラリーが集まるチェルシーを攻めればいいのだが
今日のところはその時間がない。
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よし、
と覚悟を決めた。
ここで露天商をやろう。
芸術家の街、ソーホーで露店を開こう。
勝手に段差のあるビルの前に作品を並べた。
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たぶん許可がいるのかもしれなかった。
構うものか、
怒られたらしまえばいい。
罰金や逮捕されることはないだろう。
するとすかさず一人の男性が足を止めた。
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オー、なんだか脈がありそう。
「日本の有名なカリグラフィの先生がお書きになったものだ」
「それを日本から販売しに来た」
「今日は特別格安にしておく。
どうか一枚買ってくれ」
ボクは祈るような気持ちで彼に語りかけた。
彼もいろいろと質問を浴びせてきた。
「あなたが書いたのか」
「いや、I先生というボクの友達だ」
「彼は日本で売れて忙しいから
ボクが代理でNYに売りに来たのだ」
「本来彼の作品は日本では数万円から数十万円はする」
「それを今日は特価だ、5ドルでいいよ」と。
I先生には安くて申し訳なかったが、
何としてでも売りたかった。
売れることを実証してみたかった。
「この辺に住んでいるのか」、と彼に聞いた。
「ああ」、と頷く。
「君もアーティストか?」
「まあ、そんな感じだね(kind of)。
まだ駆け出しだけどね」という。
そして約10分、
一枚の作品を手に取った。
そしてポケットから5ドル紙幣をおもむろに取り出した。
やったー、売れた―!。
妙に感激してしまった。
日本でもやったことのないことを
いきなりNYの、しかもソーホーでやった!
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初めての経験。
売れるという手ごたえを得た。
すごくうれしかった。
安くてI先生には本当に申し訳なかったが
それ以上の達成感を覚えた。
もっと時間があるなら
必ず売れるという自信を感じた。
チェルシーへ行けば絶対売れる。
I先生直々にお出ましを願おうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー――――――――
どんなことでも新しいことにチャレンジするのは
凄く勇気がいるし大変なことだ。
が、それ以上の充実感と
どんな小さくても達成感が生まれる。
何だが大袈裟かもしれないが
こんなことでも生きてるって、感じる。
やればできるんだって思える。
英語もこうして生の現場で、
実践を積みながら鍛えられる。
英会話は机の上で起こっているのでなはい。
路上で、現場で激しくぶつかり合うものだ。
それが一番の上達の道。
ニューヨークで
ソーホーで
地元のアーティストと差しで英語で渡り合える。
ビジネスができ商談が成立する。
アー、生きてるって、
こういうことなんだ、きっとネ。
もう一つ目的があった。
熊本(失礼、全国)で有名な書画家のI先生の作品を売り込むことだ。
日本のカリグラフィとしてこのNYで販売先を探すというもの。
サンプル作品を預かってきている。
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それを携えての飛び込み営業だ。
日本でも、紹介もなく見ず知らずのところへ飛び込んで売り込むのは
それなりの度胸がいる。
ボクにはいままで余り経験がないことだ。
それをいきなりNYでやった。
ここでも当然英語力が試される。
SOHO や トライベッカ、ノリータ、チェルシーといったところの
露天商も含めてギャラリーを10軒ほど回った。
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何処も取り合ってくれない。
これではI先生に申し訳ない。
五番街の紀伊国屋に行けばとも言われた。
それではあまりに能がない。
スーベニアショップも然り。
これは日本が誇る素晴らしいアートなのだ。
やはりアーティストの街で
現地の人や観光客に買ってもらいたいという思いがあった。
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一枚も売らずに手ぶらで日本に帰るわけにはいかない。
本来は、昔ながらの建物が残り、
現在最も数多くギャラリーが集まるチェルシーを攻めればいいのだが
今日のところはその時間がない。
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よし、
と覚悟を決めた。
ここで露天商をやろう。
芸術家の街、ソーホーで露店を開こう。
勝手に段差のあるビルの前に作品を並べた。
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たぶん許可がいるのかもしれなかった。
構うものか、
怒られたらしまえばいい。
罰金や逮捕されることはないだろう。
するとすかさず一人の男性が足を止めた。
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オー、なんだか脈がありそう。
「日本の有名なカリグラフィの先生がお書きになったものだ」
「それを日本から販売しに来た」
「今日は特別格安にしておく。
どうか一枚買ってくれ」
ボクは祈るような気持ちで彼に語りかけた。
彼もいろいろと質問を浴びせてきた。
「あなたが書いたのか」
「いや、I先生というボクの友達だ」
「彼は日本で売れて忙しいから
ボクが代理でNYに売りに来たのだ」
「本来彼の作品は日本では数万円から数十万円はする」
「それを今日は特価だ、5ドルでいいよ」と。
I先生には安くて申し訳なかったが、
何としてでも売りたかった。
売れることを実証してみたかった。
「この辺に住んでいるのか」、と彼に聞いた。
「ああ」、と頷く。
「君もアーティストか?」
「まあ、そんな感じだね(kind of)。
まだ駆け出しだけどね」という。
そして約10分、
一枚の作品を手に取った。
そしてポケットから5ドル紙幣をおもむろに取り出した。
やったー、売れた―!。
妙に感激してしまった。
日本でもやったことのないことを
いきなりNYの、しかもソーホーでやった!
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初めての経験。
売れるという手ごたえを得た。
すごくうれしかった。
安くてI先生には本当に申し訳なかったが
それ以上の達成感を覚えた。
もっと時間があるなら
必ず売れるという自信を感じた。
チェルシーへ行けば絶対売れる。
I先生直々にお出ましを願おうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー――――――――
どんなことでも新しいことにチャレンジするのは
凄く勇気がいるし大変なことだ。
が、それ以上の充実感と
どんな小さくても達成感が生まれる。
何だが大袈裟かもしれないが
こんなことでも生きてるって、感じる。
やればできるんだって思える。
英語もこうして生の現場で、
実践を積みながら鍛えられる。
英会話は机の上で起こっているのでなはい。
路上で、現場で激しくぶつかり合うものだ。
それが一番の上達の道。
ニューヨークで
ソーホーで
地元のアーティストと差しで英語で渡り合える。
ビジネスができ商談が成立する。
アー、生きてるって、
こういうことなんだ、きっとネ。