カンボジア経済

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中央銀行 銀行間取引のオンライン新システム導入へ

2016年01月20日 | 経済
 中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)のチア・スレイ総局長によりますと、銀行間取引をリアルタイム化、オンライン化するシステムの導入準備を進めているとのことです。現在、カンボジアの各銀行は、別の銀行に資金を移動させる場合、小切手を使用しており、この小切手をNBCのクリアリング・ハウス(決済機関)に持ち込む必要があります。この銀行間取引には、大変な時間と手間がかかっており、カンボジアでは、他行の銀行口座への振り込みは未だに一般的ではありません。新システムの導入により、銀行間取引事務の大幅な効率化と、時間短縮が可能となり、銀行の利用者にとっても銀行振込が容易になる等の大きな便益があるものと見られます。
 NBCでは、既に昨年から新システムの試験運用を始めています。現在、14の金融機関(銀行及びマイクロファイナンス機関)から、新システムの利用申請が提出されており、近い将来、本格運用を開始したいとしています。NBCでは、銀行に加えて、経済財政省国庫局もこのシステムに参加できるよう準備を進めているとのことです。
 日本では、オンラインによる銀行間取引は当たり前と思われるかもしれませんが、日銀ネットが導入されたのは1988年のことです。それまでは、日銀小切手を日銀のカウンターに毎日持ち込んでいました。カンボジアは、先進国が長年をかけて開発した高品質・低コストのシステムを一気に導入することにより、大きな技術ジャンプでライバル国に追いつき、更には追い越していくこと可能性があります。


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