カンボジア経済

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米国も特恵関税制度停止を検討 米国商工会議所は反対

2019年03月20日 | 経済
 2019年1月9日に米国のテッド・クルーズ上院議員他は、米国政府に対しカンボジアに認めている特恵関税GSPについて見直しを行うことを求めるカンボジア貿易法案2019を議会に提案しました。フン・セン首相が、昨年の選挙や労働者の権利について問題があるとして、この法案により、責任ある行動を求めるとしています。
 これに対し、3月13日に在カンボジア米国商工会議所は、米国議会に対し公式文書を発出し、この法案に対する深い懸念を表明しました。同文書で、この法案の直接の影響を受けるのは縫製労働者であり、こうしたやり方は非生産的で受け入れがたいとしています。また、カンボジア経済の不安定化により米国企業も損害を被るのに加え、二国間の貿易関係も大きな影響を受けると、厳しく批判しています。米国の特恵関税制度は、途上国が貧困から脱出することに役立っているだけでなく、米国企業も大きな利益を得ていると強調しています。
 EUは、カンボジアの政治状況に関連して、特恵制度の見直し等によりカンボジアに圧力をかけています。これに加えて、米国が特恵関税制度の見直しを行うことになれば、カンボジア経済の重要なエンジンである縫製品輸出に大きな影響を与えるものと見られます。今後の動向が注目されます。

テッド・クルーズ上院議員の新聞発表(英文です)
https://www.cruz.senate.gov/?p=press_release&id=4264

在カンボジア米国商工会議所の公式文書(英文です)
https://amchamcambodia.net/wp-content/uploads/2019/03/AmCham-Cambodia-The-Case-for-Maintaining-GSP-FINAL.pdf


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