カンボジア経済

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プノンペン商業銀行、RMAC、プラサック 相次いで社債を発行・上場

2020年05月05日 | 経済
 民間企業による社債の発行、カンボジア証券取引所への上場が相次いでいます。まず、商業銀行中堅のプノンペン商業銀行が社債を4月21日に上場しました。発行額は400億リエル(約10億5000万円)です。額面価格は10万リエルで、今回は40万口を発行しました。社債の利率は年6.5%、償還期間は2020年4月10日から3年という条件です。新型肺炎の影響で、当初予定していた発行額800億リエルを2回に分けて発行することとし、今回の発行に続き6か月以内に残額400億リエルを発行したいとしています。
 続いて、カンボジアの流通大手RMA (Cambodia) PLCが4月30日に上場しました。発行額は800億リエル(約21億円)です。利率は5.5%、償還期間は2020年4月9日から5年です。この社債は、カンボジアで初となる信用保証・投資ファシリティ(Credit Guarantee&Investment Facility: CGIF)保証が付されています。CGIFは、1990年代のアジア通貨危機への反省からASEAN+日中韓とアジア開発銀行が出資して2010年に設立されました。アジア債券市場育成イニシアティブの一環で、現地企業が発行する社債の保証を通じ、東南アジアの債券市場を育てて持続的な経済成長を後押しすることを目的としています。合計出資額は7億ドルで、日本は、国際協力銀行(JBIC)が2億ドルを出資しています。
 また、マイクロファイナンスのプラサックは、5月5日に社債を上場する予定です。発行額は、1272億リエル(約33億4000万円)です。金利は7.5%、償還期間は3年です。この社債も信用保証・投資ファシリティの保証を受けています。なお、日系のSBIロイヤル証券が主幹事を務めています。
 社債の発行は、カンボジアの企業にとって有用な資金調達手法となりつつあります。債券市場の育成は、その国の金融システム全体の拡充・強化にもつながる重要な課題であり、カンボジア証券取引所の積極的な取り組みが期待されます。
(写真は、プノンペン商業銀行の発表より)

カンボジア証券取引所のサイト(英文です)
http://www.csx.com.kh/main.do

SBIロイヤル証券の新聞発表
http://www.sbigroup.co.jp/news/2020/0430_11955.html

プノンペン商業銀行の新聞発表(英文です)
https://www.ppcbank.com.kh/aboutppcbank/news-events/ppcbank-bonds-csx/



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