カンボジア経済

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カンボジア 欧米5カ国及びイランからの外国人入国禁止

2020年03月17日 | 経済
 3月14日、カンボジア政府は、新型肺炎関連で、欧米5カ国からの外国人の入国を禁止すると発表しました。対象国は、イタリア、ドイツ、スペイン、フランス、アメリカで、対象期間は3月17日から30日間の予定です。なお、3月15日に、対象国にイランが追加されました。
 カンボジアでは、3月14日現在7名の感染が確認されています。シアヌークビルでの中国人1名、シェムリアップでのカンボジア人1名、メコン川クルーズ船関係のイギリス人3名、プノンペンのインターナショナルスクール関係者2名です。メコン川クルーズ船では、プノンペン到着時に検査を拒否したイギリス人女性がコンポンチャムで陽性と確認されたという悪質なものであり、更に同乗していたイギリス人2名まで陽性が確認されたものです。なお、感染は確認されていませんが、発熱症状がありプノンペンの病院に収容されたイギリス人1名が病院から抜け出してカンポットまで行ったところでまた病院に入院するという悪質なケースも報告されています。
 カンボジア政府では、感染拡大防止のために、海上及び河川の船舶による入国も規制しています。更に、3月14日からシェムリアップとプノンペンの学校の一律休校も実施しています。
 カンボジアでは、これまで観光業等への影響にも鑑み、入国制限等の措置には慎重でしたが、既に観光客は激減しており、特定国からの入国禁止措置に踏み切ったものと見られます。カンボジアは、貧困国であり、検査体制・医療体制いずれも十分とは言い難い状況にあるため、感染拡大を封じ込められるかは予断を許さないところがあります。また、先進諸国とは異なり、カンボジアの一般の人々は適時適切な情報を十分に得られないところもあります。関係各国、国際機関等と協調しつつ、対策を導入・実施していくことが必要なものと見られます。
(写真は、3名の感染が確認されたメコン川クルーズ船。コンポンチャムに係留中。AKPより)


3月16日追記
 3月16日現在の感染者数は12名に増加しました。フランスからシンガポール経由で帰国したフランス人及びその子供、マレーシアに行ったカンボジア人2名が加わっています。
 シェムリアップとプノンペンに限られていた学校の休校は、全土の全ての学校(公立・私立、幼稚園~大学)に拡大されました。
 プラック・ソコン外務大臣は、公務員の全ての海外出張の自粛と帰国後14日間の自主隔離を求めています。

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