3月22日、2023年度3回目の国債の入札(第8次)が実施されました。対象となったのは、リエル建て3年債です。カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)の発表によりますと、落札金利は4.5%でした。なお、3年債の表面利率は、昨年度の入札不調を受けて、昨年度の2.0%から順次引き上げられており、今回は4.2%となっています。表面金利より高い金利で落札されたので、額面より安い値段で落札されたこととなります。入札には1社が参加し、総落札額は、4000口(40億リエル:約99万ドル:約1億3000万円)でした。今回も目標額を明示していなかったものの、落札は少額に留まり「未達」となったものと見られます。
3月22日の米国の国債(ドル建て)の3年債の金利が4.0%前後、ABA銀行のリエル建て3年物定期預金の金利が8.0%であったことを勘案すると、リエル建て3年債の表面利率を4.2%としたのはまだまだ強気であったものと見られます。米国連邦準備委員会(FRB)が金利を更に引き上げつつある状況にあることもあり、カンボジアの金融機関や社会保障基金等の応札側も、腰が引けた対応となったものと推測されます(債券の金利が上がることは、債券価格が下落することを意味します)。今回の入札で未達となったため、次回以降、表面金利の見直しが続く可能性もあります。
カンボジア政府は、昨年度は総額で1兆2195億リエル(3億ドル相当:約414億円)を発行する計画でしたが、実際には2000万ドル程度の調達に留まった模様です。今年も更に追加で2億ドル相当の発行枠を得ており、今後の動向が注目されます。
(写真は、プノンペンの高層ビル群。記事とは直接関係ありません)
カンボジア中央銀行の発表(クメール語です)
https://web.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial/posts/pfbid02rKmuC7ZXKgLxsNmwPUK6DePuYGKmkWhQdJzoPhKjG6UqVsdjNrEQZmyLEvtAPTKgl
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3月22日の米国の国債(ドル建て)の3年債の金利が4.0%前後、ABA銀行のリエル建て3年物定期預金の金利が8.0%であったことを勘案すると、リエル建て3年債の表面利率を4.2%としたのはまだまだ強気であったものと見られます。米国連邦準備委員会(FRB)が金利を更に引き上げつつある状況にあることもあり、カンボジアの金融機関や社会保障基金等の応札側も、腰が引けた対応となったものと推測されます(債券の金利が上がることは、債券価格が下落することを意味します)。今回の入札で未達となったため、次回以降、表面金利の見直しが続く可能性もあります。
カンボジア政府は、昨年度は総額で1兆2195億リエル(3億ドル相当:約414億円)を発行する計画でしたが、実際には2000万ドル程度の調達に留まった模様です。今年も更に追加で2億ドル相当の発行枠を得ており、今後の動向が注目されます。
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