11月18日、日本のスタートアップ企業のIOS株式会社は、カンボジアでロボットによる地雷除去作業を開始したと発表しました。IOS株式会社は、危険を伴う地雷の掘削作業を機械化するための開発を行ってきました。同社は元々、ソーラー発電所の除草や橋梁点検の自動化ロボット等の研究・開発を行っていました。地雷問題に取り組むようになったのは、ロボットの可能性を模索していたころに、JICAとの面談の機会を得て、地雷除去ロボットの開発・導入にビジネスチャンスを見出したことがきっかけだったとのことです。その後実際にカンボジアへ渡航し、カンボジア地雷除去センター(CMAC)長官との面談や地雷除去現場を視察して、ロボットの開発を進めていました。その際に、JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業の案件化調査(途上国発イノベーション枠)に採択され、CMACとの協議を重ねながら、地雷除去ロボット「DMR(Demining Robot)」の開発を進めました。
ロボットDMRは、作業員に代わって目標地点の掘削作業を行います。安全距離とされている15m以上離れた場所からリモコンを使って遠隔で操作できるため、万一の際の作業員の人的被害を軽減することができます。エアーコンプレッサーを使った空気圧で掘ることも特徴であり、従来のシャベルで掘る方法では避けられなかった土壌中の木の根や石といった障害物を避ける必要がなく、より迅速に作業を進めることができます。また、従来の大型機材と比べ、分解・組立が容易で軽量であるため、地雷除去チームが手分けして持ち運ぶことができ、傾斜地など大型機材の利用が困難な場所でも作業を行うことができるとのことです。
日本はこれまでもカンボジアの地雷除去に協力し、被害者数の減少に貢献してきました。その中で、日本の技術力を生かして、ロボットによる除去作業が開始されたことは、大きな意義があります。また、ロシアの侵攻を受けているウクライナでも地雷除去が課題となっており、今後、日本とカンボジアが協力して地雷除去を目指してウクライナを支援する方針です。ロボットDMRの今後の活用拡大が期待されます。
(写真は、IOS株式会社の発表より)
IOS株式会社の発表
https://ios-robot.com/archives/post_news/605
JICAのサイト
https://www.jica.go.jp/priv_partner/information/sdgs/2021/20220331_02.html
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ロボットDMRは、作業員に代わって目標地点の掘削作業を行います。安全距離とされている15m以上離れた場所からリモコンを使って遠隔で操作できるため、万一の際の作業員の人的被害を軽減することができます。エアーコンプレッサーを使った空気圧で掘ることも特徴であり、従来のシャベルで掘る方法では避けられなかった土壌中の木の根や石といった障害物を避ける必要がなく、より迅速に作業を進めることができます。また、従来の大型機材と比べ、分解・組立が容易で軽量であるため、地雷除去チームが手分けして持ち運ぶことができ、傾斜地など大型機材の利用が困難な場所でも作業を行うことができるとのことです。
日本はこれまでもカンボジアの地雷除去に協力し、被害者数の減少に貢献してきました。その中で、日本の技術力を生かして、ロボットによる除去作業が開始されたことは、大きな意義があります。また、ロシアの侵攻を受けているウクライナでも地雷除去が課題となっており、今後、日本とカンボジアが協力して地雷除去を目指してウクライナを支援する方針です。ロボットDMRの今後の活用拡大が期待されます。
(写真は、IOS株式会社の発表より)
IOS株式会社の発表
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