英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『八重の桜』 第31話 「離縁のわけ」

2013-08-04 21:29:15 | ドラマ・映画
「旦那様には、赤い櫛が似合っていた頃のあたすを……覚えていてもらいてえ」

 今回、三組の夫婦が離縁になった。
 寡黙は罪だ……「言葉に出さなくとも、分かり合える」なんて嘘だ。言い訳するのはみっともないかもしれないが、誤解されて(して)別れるのは不幸だ。

 覚馬の弟子が、中途半端に余計なことだけ伝えて…どうせなら、覚馬が失明したことも伝えればよかったものを………
 うらが覚馬と別れようと決心したわけは、
・若い女子(時栄)と一緒になった覚馬に恨み言を言ったり、時栄に当たったりするみっともない様を娘のみねに見せたくなかった
・夫を盗った時栄と一緒に住みたくはない(世話になりたくはない)

などがあるが、一番の理由は若さを失った自分の姿を覚馬に見られたくはないという思いだった。
 しかし、しかし……覚馬は今のうらの姿を見ることはできなかった。
 弟子が、覚馬の失明をうらに伝えていたら、うらの選択は変わっていた……

 それにしても、娘より妻のプライドを選ぶものなのか?


 八重もいきなり「離縁状」を突きつけられてしまう(人伝だが)
 庄之助の場合は、事件に巻き込まれた身の上で、八重を巻き込まないための思いだった。八重にすべてを語れば、八重は自分(尚之助)を助けることに躍起になることが目に見えていたからだろう。
 しかし、それでも伝えるのが夫婦だと思う。八重も庄之助のもとへ行き真相を確かめないのは、尚之助への信頼が薄れていたのかもしれない。斗南に行かなかったのもそのせいか?

 もう一組の離縁は、すっかり腑抜けになった梶原平馬・二葉夫婦だった。


「戦の後に、もっとつらい目に遭うなんて」
 日向ユキの言葉。冒頭に挙げたうらの言葉を聞くまでは、この言葉を冒頭に挙げるつもりだった。
 本当に過酷な会津の者たちに悲惨さを表す言葉だ。
 今回、この台詞を言うために、日向ユキが登場したような気がする。


廃藩置県て大変な出来事だったんだ
 歴史の教科書では、ほんの一行で済んでしまっていた記憶がある。
 藩を廃することは、武士の世の幕を引くということ。士族(武士)の存在意義がなくなってしまう。多くの武士が路頭に迷うことになった。
「役に立たん士族らは、もう面倒みてられしまへん」(岩倉具視)。いや、あんたら華族も役に立たんだろう。
 倒幕の出費のため新政府も諸藩も財政難。それなら、藩を廃止して藩財政を御破算するとともに、リストラを一気に断行したというわけか。

 会津を復興するために耐えていた会津藩は心の拠り所を失ってしまった。まあ、長州も薩摩もなくなってしまったが。



【ストーリー】番組サイトより
 米沢の八重(綾瀬はるか)のもとに、尚之助(長谷川博己)から離縁状が届く。気丈に振る舞いながらも悲しみを抑えきれない八重。尚之助は斗南藩のために行った米取り引きで詐欺に遭い、取り引き先から訴えられ勾留されていたのだ。しかし、八重への手紙にそのことは書かれていなかった。
 そんななか、八重たちのもとに兄・覚馬(西島秀俊)の使いが訪ねてくる。覚馬が京都で生きていることを知り、安堵(あんど)する佐久(風吹ジュン)とうら(長谷川京子)。しかし喜びもつかの間、覚馬に内縁の妻と娘がいるということが判明し、八重は激怒する。
コメント (4)
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『京都地検の女』 第3話

2013-08-04 12:21:38 | ドラマ・映画
番組サイトの「はじめに」の欄によると
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<“主婦”ならではの視点から、犯人の心の奥に潜む“真実”を解き明かすあやの活躍を、京都の情緒たっぷりに描き出す>という基本コンセプトはそのままに、さらにパワーアップ!
 事件展開の“ハラハラドキドキ感”をレベルアップすることはもちろん、事件に関わる人間たちの心情を細やかに描き上げ、毎回楽しさとさわやかな感動をもたらすウェルメイドなサスペンスドラマを目指していく。
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とのこと。

 確かに、事件の裏にある犯人や関係者の心や真実を、肝っ玉主婦の鶴丸検事が解き明かす人情刑事(検事)ドラマで、主演の名取裕子の魅力と相まって面白い
……と言い切るところまで行かないが、楽しめるドラマである。
 しかし、たいていの場合、主人公である検事が提出された捜査報告書を視るところから動き出すので、主人公を活躍させようとすれば、警察の捜査が杜撰(ずさん)であるということが、必須に近い条件である。
 中には、≪よくこれで起訴しようとしたなあ≫というレベルのひどい捜査があり(このドラマでもよくある)、私はどうしてもそのことにストレスを感じてしまう。
 それでも、このドラマを観るのは、それを補う鶴丸検事の正義感や、事件の真相に感心したり考えさせられることが多いからである。

 しかし、シリーズを重ねるにつれ、マンネリなどの行き詰まりに突き当たってしまう。キャストの入れ替えなどもそれを打破するためであろう。
 今回、鶴丸検事の娘・りん(脇沢佳奈)が嫁いでしまい、その代わりに、成増刑事の娘・友子(前田亜季)が居候することになった。
 りんの結婚は唐突であるし、亜紀が父とうまくいかず(寺の跡取り問題?)家出同然に居候するのは強引過ぎるだろう。

 こういうキャストだけでなく、ドラマの主題も、より鶴丸検事の人情ドラマや正義感に軸を置かれているようだが、その分、事件の真相やその処理に不満を感じることが多くなってきた。
 今回の第3話はひどい有様で、書かずにはいられなくなってしまった。

すべてが中途半端
★不正受給を仕切る組織
 ヤミ金融業者が無職者をアパートに住まわせ、役所での面接応答を仕込み、生活保護費を受給させその上前を撥ねていたが、それほど巧妙な手口ではない。にも拘らず、あちこちの役所で不正受給がされているというのは、実状なのか?それとも脚本が甘いのか?
 もっと大がかりな組織があるのかと思ったが、後処理を下っ端の根本の女が仕切っており、たいした組織ではなさそう。

★宇田川の動機など
 偽密告で赤松と根本がつぶし合うというのはありかもしれないが、成功率はそれほど高くなさそう。
 それでも、動機が復讐ならまあ納得もできるが、その不正受給のシステムを乗っ取るという計画なら杜撰すぎる。
 同じ地区でやっては、組に報復に遭うに決まっている。赤松の事務所から大金を持ち出し逃走ぐらいなら、ありかもしれない。
 あと、同僚?の溝口(深水三章)を殴って警察沙汰になるのも不自然、目を付けられたくないはず。鶴丸が事件の真相に近づくためのお膳立ての意味しかない。
 きれい好きの宇田川が、堕落していきゴミなどに構わなくなったことを鶴丸が気にかけていたが、不正受給を受けていた時点で堕落しており、鶴丸と出会ってからふしだらになっていったのも不自然。
 最後に新作のシナリオを鶴丸に送ったが、その心境の変化もはっきりわからなかった。

★鶴丸検事の行動
 偽密告で、人の命を奪い、殺人犯を作ってしまった宇田川を責めることは皆無だった。
 不正受給が横行する現状を放置。
 ただ宇田川を心配しただけの鶴丸検事の中途半端さを、鶴丸が襲われ負傷するという衝撃シーンでごまかした。怪我をして動けなくなってしまったことで、宇田川への追及をうやむやにしてしまった。


【個人的な俳優名の認識不足】
深水三章さんと塩見三省さんの名前をよく混同します。

【ストーリー】番組サイトより
ヤミ金業者殺人事件発生!! ヤミ金融業者の赤松義夫が殺され、目撃証言が決め手となって弟分の根本徹(山崎裕太)が逮捕された。根本は警察の取り調べで殺害を自供していたが、鶴丸あや(名取裕子)の前で突然、「間違いだ…」と口走る。
 驚くあやに、根本は殺害したことは認めるものの、自分はハメられたと言い出す。根本は、交際相手の今西ユカリ(大和田美帆)と赤松が自分の目を盗んで関係していると思い込み、カッとなって殺害に至ったと供述するが、よくよく考えてみると実際に2人が会っている現場を見たこともなく、赤松とユカリの関係をほのめかすメモや電話が度々自分のもとに届いたため疑ってしまったと振り返る。
 いったい誰が根本を陥れたのか…!? 疑問を抱いたあやは、根本逮捕の決め手となった目撃者・宇田川信吉(北見敏之)に注目する。彼はなぜ、自宅から数キロも離れた現場を通りかかったのだろうか。

 さっそく宇田川のもとを訪ねた、あや。宇田川はブラブラ歩いていたら、時折パチンコ店で見かける男がビルから飛び出してくるのに出くわしただけだと主張する。
 しかしまもなく、あやは事件の背後に潜む意外な実態を知る。そして、あやの身にも危険が迫る事態が起きるが…!?
コメント
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