英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

世界柔道2013 その4「えげつない危険な絞め技/女子63kg級金メダリスト・ゲルビ」(第4日)

2013-08-30 21:24:54 | スポーツ
 女子63kg級。まず、日本選手は、阿部香菜(三井住友海上)は準決勝ヤーデン・ゲルビ(イスラエル)に絞め技で一本負けし、3位決定戦でも敗れた。また、準々決勝で阿部に敗れた田中美衣(了徳寺学園職)は敗者復活戦ティナ・トルステニャク(スロベニア)に一本負けした。

 さて、阿部を破ったゲルビだが、実にえげつない技を使う。
 寝技に持ち込む瞬間、意識的に左側の裾を帯から外し右手で持つ。そして、相手の上体に覆いかぶさる時、相手の首にその裾を蒔きつけ、覆いかぶさった自分の上体を反らして畳に仰向けになり、足で相手を上体を固定して、体重を掛けて締め上げる。
 下手をすると、上体を反らして尻餅をつくように締め付けた瞬間、相手の首の骨が折れる可能性もある。しかも、その後、柔道着を使って体全体で締め上げる。この時、柔道着はタオルで締め上げるのと同じような役割を果たしていて、非常に危険。
 もちろん、相当な高等テクニックであろうが、気絶した相手(世界ランク2位で決勝に勝ち上がるのだから相当な実力者)を気遣うそぶりを見せるが、その表情は「してやったり」という気持ちがにじみ出ていた。もちろん、金メダルを獲得した喜びもあるが……

 関節技も絞め技も、相手を痛めつけるのが目的の技である。生ぬるい考えかもしれないが、禁止すべきではないだろうか。

【参照】
「その1」「その2」「その3」
コメント (13)
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世界柔道2013 その3「3日連続ならず?(ちょっと残念?)」(第3日)

2013-08-30 20:25:44 | スポーツ
「その1」「その2」の続きです。(世界柔道に関しては、全く欠く予定がなかったのですが…)

 3日連続にならず、少し残念。
 いえ、3日連続、男子は金メダル、しかも、その内容も素晴らしかった。
 では、何が残念かというと、この3日目も男子決勝の試合中に、番組の放送終了時間が迫っていた。前の2日間より若干進行が早かったが、このままいくと、試合終了前に放送時刻終了時刻になってしまう可能性が高かった
 ところが、幸いにも、大野将平選手が鮮やかに一本を取り、無事、放送枠に収まってしまった。個人的には、前の2日間と同じような状況となった場合、フジテレビがどういう対応を取るか、非常に興味があったので、少し残念だった。

 それはともかく、大野選手は素晴らしかった。反則(警告勝ち)を含めてオール一本勝ち。しかも、その技のキレが見事!
 対戦相手も強力メンバーで、2回戦2008年北京五輪銀メダル、09年世界柔道金メダル、10年世界柔道銅メダルの優勝候補ワン・キチュン(韓国)に、ほとんど何もさせず、指導4回で反則勝ち。3回戦はスコウロウモニウスに一本勝ち。4回戦ロンドン五輪・66kg級銀メダリストウングヴァリ(ハンガリー)にも指導4回の反則勝ち。
 準々決勝は、2011、12年の世界柔道銀メダリストエルモント(オランダ)。この試合は、大苦戦。残り40秒で有効を取り延長戦に持ち込んだ。延長戦では、相手の息が上がっており、渾身の力を込めて掛けてきた技を返して、見事に一本(この技の切れも素晴らしかった)。
 準決勝は、2009世界柔道銅メダリストファンティシェル(ベルギー)。1分弱で、大外刈り一本で畳に叩きつけ、快勝。
 決勝は、ロンドン五輪銅メダリストルグラン(フランス)。先述したように、見事な内股。教科書に、あるいは、技の模範演技のビデオに残しておきたいような見事な技の切れだった。
 この73kg級で強いと思った選手は、サィンジャルガル(モンゴル)。2011年世界柔道、2012年ロンドン五輪銅メダリストで、階級が違うんじゃないかという体格で、上半身の力は凄そう。ただ、技が強引で、それが裏目に出て、準決勝、3位決定戦で不覚を取っていた。
 大野×サィンジャルガルの決勝戦を観たかった気もする。

 女子53kg級は、山本杏選手が出場したが、準々決勝でパビアに敗れ、敗者戦を勝ち3位決定戦に進出したが、ベアエティ(スロベニア)に敗れた。
 山本選手(19歳)は、2009年講道館杯52kg級で、一般選手を次々に破り、中学3年で3位入賞するなど、ジュニア時代からジュニアの枠を超えて活躍してきた逸材。
 敗れた2戦を見る限り、試合に覇気が感じられない。特に、全く意味のない巴投げが目立つ。「掛け逃げ」の印象が強く、試合の流れも自ら手放してしまうように感じる。
 中学時代から、周囲の期待を感じている分、重圧も大きいのかもしれない。
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