「フェンシング ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2014年10月号」の解答です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/4d/7618f904dcd7423ca75e6e589b11bc47.png)
初形で▲1六歩は打ち歩詰の禁で、本作は「打ち歩詰の打開」が主題です。
まず、目につくのが、▲2六桂の開き王手。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/98/b2961eeea0c19248da4d6819f03e99d4.png)
これに対し、△1六に合駒をしてくれるのなら、▲1六同香で“シメシメ”なのですが、
△1七桂(逃れ図)などで打ち歩詰は解消されません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/03/4176f44e498cd4eff9a1c27b6514411a.png)
うっかり1六に利かせて△1七金としてしまうと、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/67/ec64527b8d8232b75f9af3de2f499ba5.png)
▲1六歩(受け間違い図)が打ち歩詰にならず(一旦、△1六同金とできる)、詰みとなります。
となると、強力な馬を消すことで打ち歩詰の解消を図ります。
▲1四馬と捨ててみましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/e6/1f9749b44fe6a8ebaff060c85969965a.png)
これに対し、△1四同玉と取ってくれると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/d2/4c73a67fddaa087805dd8884be09b568.png)
▲2六桂の両王手がさく裂しますが……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/a4/e2219a40b42776dfd6463a0e359c3449.png)
△1四同歩で、打ち歩詰は解消されないままです。
今度は▲3七馬と捨ててみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/4a/88a2e63a30dda5e82358ac25d57f7b96.png)
これには△3七と引が最善です。(理由は後述)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1c/95dcf0785f29dabe50e7072a5c657626.png)
この捨て方だと、1四に玉の退路ができ、ようやく▲1六歩が実現します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/11/86b2cc414016bb0ad0b908fd965ed407.png)
△1四玉には▲2六桂が気持ち良い手。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/b5/7da425b2cb9dabef5b09d71240812cec.png)
これには△2六同ととするしかありませんが(この時、2手目が△3七と寄だと▲2六桂を取ることができず早く詰んでしまいます)、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e7/2409035162a96646f42870beb6e2d27c.png)
香の利きが通ったので、▲1五歩で玉の死命を制することができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/d2/f1b3170909a8337d664f790b25de8dbb.png)
打ち歩詰を打開して打った歩を、突いて詰め上げる気持ち良い手順です。
詰手順……▲3七馬△同と引▲1六歩△1四玉▲2六桂△同と▲1五歩まで7手詰
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初形で▲1六歩は打ち歩詰の禁で、本作は「打ち歩詰の打開」が主題です。
まず、目につくのが、▲2六桂の開き王手。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/98/b2961eeea0c19248da4d6819f03e99d4.png)
これに対し、△1六に合駒をしてくれるのなら、▲1六同香で“シメシメ”なのですが、
△1七桂(逃れ図)などで打ち歩詰は解消されません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/03/4176f44e498cd4eff9a1c27b6514411a.png)
うっかり1六に利かせて△1七金としてしまうと、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/67/ec64527b8d8232b75f9af3de2f499ba5.png)
▲1六歩(受け間違い図)が打ち歩詰にならず(一旦、△1六同金とできる)、詰みとなります。
となると、強力な馬を消すことで打ち歩詰の解消を図ります。
▲1四馬と捨ててみましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/e6/1f9749b44fe6a8ebaff060c85969965a.png)
これに対し、△1四同玉と取ってくれると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/d2/4c73a67fddaa087805dd8884be09b568.png)
▲2六桂の両王手がさく裂しますが……
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△1四同歩で、打ち歩詰は解消されないままです。
今度は▲3七馬と捨ててみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/4a/88a2e63a30dda5e82358ac25d57f7b96.png)
これには△3七と引が最善です。(理由は後述)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1c/95dcf0785f29dabe50e7072a5c657626.png)
この捨て方だと、1四に玉の退路ができ、ようやく▲1六歩が実現します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/4f/2136b63e7e4821ebdf41117e0d36e7bc.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/11/86b2cc414016bb0ad0b908fd965ed407.png)
△1四玉には▲2六桂が気持ち良い手。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/b5/7da425b2cb9dabef5b09d71240812cec.png)
これには△2六同ととするしかありませんが(この時、2手目が△3七と寄だと▲2六桂を取ることができず早く詰んでしまいます)、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e7/2409035162a96646f42870beb6e2d27c.png)
香の利きが通ったので、▲1五歩で玉の死命を制することができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/d2/f1b3170909a8337d664f790b25de8dbb.png)
打ち歩詰を打開して打った歩を、突いて詰め上げる気持ち良い手順です。
詰手順……▲3七馬△同と引▲1六歩△1四玉▲2六桂△同と▲1五歩まで7手詰