英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2016年 名人戦第1局 感想

2016-04-07 22:13:17 | 将棋
 封じ手の局面は、ほとんどの棋士が「後手の模様が良い(指しやすい・有利)」という形勢判断。(“ほとんどの棋士”と言うより、先手(羽生名人)側を持ちたいという棋士は皆無だった)
 封じ手の候補が、有力と見られた△2三銀(三浦、稲葉、飯塚、千田、竹部)、△7四歩(飯塚、窪田)、△8八歩(三浦、稲葉)の他にも、△3五飛(三浦、稲葉)、△6二玉(田丸)、△2八歩(三浦)、△4五桂(三浦)が挙がっていた。三浦九段は5候補、稲葉八段は3候補挙げている。複数の候補を挙げるということは、端的に言うと「どの手も良さそうで、絞れない」ということなのだろう。もちろん、≪形勢が苦しくて、どう指してもつらい≫ということもあるが、苦しい手をいくつも挙げるという行為は普通はしない。………候補手の多さが、「後手良し」を物語っているように感じた。
 実際は、封じ手局面だけでなく、その少し前、角交換で7七金型になり△3六飛と回られた辺りで、≪先手陣は危なかっしいぞ。先手がわざわざ誘導する局面とは思えない≫と、非常に不安になっていた。

 ところが、2日目の午後に入って、「先手も悪くない」「後手の指し手が難しい」という声が上がっていた。
 渡辺竜王はご自身のブログで「後手の模様が良さそうだけども敗因がはっきりしないという深い将棋でした。詳しくは観戦記を待ちたいと思います」と述べている。……あなたが頼りなのに、何を言っているんだ!
 竜王がわからず、感想戦でも敗因が特定できない(一応、「45手目の▲4六角に対し、△6四角とすべきだった」という結論が出たが)。
 そんな難解な将棋を渡しが解明できるわけがないのだが、「飛車の働きは後手が優っていたが、交換になった」「飛車打ちに対しては、後手の方が隙が多い」「持角が後手の主張点であったが、角を打ったにしては働きがイマイチだった」などなど、ぼんやり考えている。

 余力があれば、掘り下げて考えてみたいのですが……
コメント (4)
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