英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season18 第19話「突破口」

2020-03-12 15:42:27 | ドラマ・映画
《キャラがいつもより善人で、優しい》
             ……太田愛氏らしい脚本だった


大手ゼネコン社員・足立(関口まなと)の転落死事件
・国の開発事業をめぐる水増し請求の案件に、与党幹事長の口利きがあったのではという疑惑が浮上する中、会計処理を担当した足立が社屋から転落死した
・発見者は嘱託社員の山野(中本賢)で、「不審な男を目撃した」と証言
・現場は荒らされた跡があったにも拘らず、「自殺で処理」と上層部からの圧力。“口封じ殺人”の可能性を感じさせた

真相は
・足立は自殺。遺書と水増し操作は会社幹部の指示であることを示すデータを山野に託した。
・会社幹部は水増し捜査の責任を足立一人に押し付けた
・山野は足立の意を酌み、他殺に見えるよう現場を工作した(“口封じ殺人”と見なされれば、詳細に捜査されるだろう)

クライマックス……どうする右京?
 特命係によって足立の死は自殺と判明してしまったが、責任を足立に押し付けた幹部の所業を明らかにしたい山野。絞り出すように
「あなたは松木代議士や会社幹部を起訴できるか?」と問うが、
「起訴は検察の権限です」と目を一度目をそらした後、乾いた声で答える右京
「嘘をついて(現場を工作して)殺人事件をでっちあげた罪で、自分を逮捕しろ」(←意訳)と訴えるが、
「裁判にはならない。せいぜい偽計業務妨害(捜査妨害)にしかならず、裁判にしたくなければ検察は起訴しない」と冠城。
「じゃあ、私を殺害の犯人として逮捕してください!お願いしますっ」
 すがりついて懇願する山野。居た堪れなくなりその場を離れる冠城……
右京「“鬼になっても”……あなたはそう仰いましたよね」と山野の顔を見つめる……
(外で待っていた冠城に対し)
「山野さんには裁判で真実を明らかにしてもらいます。責任は僕がとります」


《ええっ!右京が誤認逮捕までして追及するの?
これまで、非道なまでに法を順守してきた右京、信念を曲げるのか?》



冠城
「やってもいない殺人で、あの人を逮捕するんですか?
 真実を暴くために誤認逮捕…俺はそんなやり方、反対です」


人の話を最後まで聞かない冠城でなくとも、そう思うよなあ(笑)


 ………遺体の指の骨折が山野の工作だったことを、“死体損壊罪”で逮捕。
 山野は犯行を自供したが、動機は明らかにせず、裁判の焦点とし、会社幹部の悪事を知らしめた(弁護士は連城)




★足立の転落死が自殺だったという結論に至る右京の推理は面白かった(感心した)
①足立を殺害した犯人は、なぜ現場を荒らしたままにしたのか?整頓されていた方が自殺と判断されやすい(整頓するのにさほど時間は掛からない)
②自殺を他殺に見せかけるため、現場を荒らしたのではないか
③社屋から倒れている足立が死んでいるかの判断がつかない(救急車を呼ぶのが普通)
④その他、山野の証言にタイムラグがあった


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【ストーリー】番組サイトより
謎の転落死は権力者による口封じ殺人!?
右京が真実を暴くため大きな賭けに出る!


 与党幹事長の口利き疑惑に関与したとされる大手ゼネコン社員が社屋から転落死する事件が発生。警視庁上層部は、現場に争った形跡があったにも関わらず自殺での事件処理を図り、権力による“口封じ殺人”を疑った右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、独自の捜査を開始。
 第一発見者である嘱託社員の山野(中本賢)から事情を聞く。と、事件当夜、激しい雨の中会社に忘れ物を取りに戻った際、不審な男を目撃したことを思い出したと証言し、目撃者になったことで自分も狙われるのではないかと、ひどくおびえた様子を見せる。そんな中、右京が問題の会社の経理部長に揺さぶりを掛けると、刑事部長の内村(片桐竜次)から捜査の打ち切りを命じられる。権力者による圧力を感じながらも、それでもひるまない右京と亘は、わずかな手掛かりから事件の真相を追うが…!?

事件解決の“突破口”は、気弱な目撃者ただ一人…
不正経理をめぐる謎の転落死事件の真相とは…!?
特命係が職を賭したギリギリの勝負を挑む!


ゲスト:中本賢 野仲イサオ 松尾諭

脚本:太田愛
監督:片山修

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2 コメント

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良質な作品だと思いました (marumori)
2020-03-14 22:18:24
 英さん、こんばんは。

 今シーズンは太田氏は書かないのかな、と思っていたら、最終回の1話前にようやく登場しましたね。お待ちしていました、という感じです。

 太田氏らしく、丁寧なストーリー構築で伏線が無理なく回収されており、良質な作品に仕上がっていたと思います。

 指の骨折がラストの逆転劇につながっていたのはなるほどと思いました。「話を最後まで聞かない冠城」が序盤の角田課長とのやりとりでさりげなく表現されていたのにも感心しました。

 レギュラー陣のいい人指数も増量されていましたね。
〇捜一コンビの特命係への敵対心が弱めで、むしろ協力的。
〇青木が頼まれもしないのに、特命係に情報を提供(捜一コンビに買収された)。
〇益子が「今日は好きに見ていいぞ」と特命係が証拠品を調べるのを容認(益子も圧力は嫌いなようですね)。
〇内村&中園も、特命係を怒りはしたものの、勝手に動くことを期待しているかのような笑み。
〇連城も右京さんに全面協力。

 ちなみに、中本賢さんと野中イサオさんは、ともにSeason7の元日スペシャル『ノアの方舟』に出演していましたね。中本さんはそれ以来の出演ですが、野中さんは『伊丹刑事の失職』(S14-13)にも出演していました。

 今シーズンもあと1回で終わりですね。いつものことながら、半年間あっという間です。
返信する
ですよね。 ()
2020-03-16 21:23:06
marumoriさん、こんばんは。

> 太田氏らしく、丁寧なストーリー構築で伏線が無理なく回収されており、良質な作品に仕上がっていたと思います。

>レギュラー陣のいい人指数も増量されていましたね。

 marumoriさんが挙げてくださったとおり、レギュラー陣がいつもより優しいですよね。

 中本賢さんと野中イサオさんについての出演歴の紹介もありがとうございます。

 最終話も面白そうです。
返信する

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