英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

おじさんvs青年  NHK杯将棋トーナメント 勝又清和七段 対 伊藤匠六段

2023-05-21 22:03:14 | 将棋
NHK杯将棋トーナメント 勝又清和七段 対 伊藤匠六段 は、まさに“おじさんvs青年”だった。

 勝又清和七段は、パソコンを駆使したデータ分析や将棋研究の先駆者。タイトル戦や順位戦などのテレビ中継で、「この局面は過去に※※例の実戦があり……」と解説していた。
 『将棋世界』誌では、「突き抜ける!現代将棋」のものすごく詳細な戦法・戦型講座をしていた。月刊誌なので、私にとっては先月号の内容との違いがよく分からない……と言うか、2、3ページ前をめくり直して読んだ記憶が鮮明に残っている。
 東京大学大学院総合文化研究科客員教授に就任している。
 対局姿勢は良く動く。表情も豊かで、ハンカチで顔全体をよく拭っていた。

 伊藤匠六段
 2020年10月、17歳で四段昇段は非常に早い(若い)。彼が四段になったため、それまで“最年少棋士”だった藤井王位・棋聖(当時)が”二番目に若い棋士”になった。
 藤井六冠が存在しなかったら、もっと“棋界の新星”とか“大型新人”騒がれたであろう俊英。2020年度 7勝4敗 0.636、2021年度 45勝10敗 .818、2022年度 37勝14敗 .725、2023年度 4勝1敗 .800、通算 93勝29敗 .762。まだ局数は少ないが、通算勝率が.762は“半端ない”(古いか?)勝率。藤井六冠(.832)に次ぐ2位。
 対局姿は表情を変えず動きも少ない。
 解説の斎藤明日斗五段(伊藤六段の兄弟子)の語ったエピソードが面白かった。斎藤五段が慰めてもらえることを期待して「手が読めなくなった。もう駄目だぁ~」というような弱音を吐いたら、「もう歳ですね」とバッサリ!
 兄弟弟子での親密な関係からの冗談なのか、冷静(冷淡?)に見切って(見限って)の言葉だったのか……斎藤五段は後者と受け取ったような口調だった。

 私の予想に反して、勝又七段が優勢に。(千日手局も優勢だったが、勝ち手順を読み切れず千日手になった)
 指し直し局も、何か決め手がありそうな局面になったが、決めきれず。結局、最後は秒読みの中、読みにない玉の逃げ方に慌てて、少しでも読もうと銀を成るのを省略(不成)したら、それが悪手(成るべきだった)で、敗勢に……

 惜しい敗局だった。
「一回戦で敗退したのに、2局指せた」というのは、慰めにはならないか?
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最近の『将棋世界』は、面白さが減った

2023-05-20 22:07:15 | 将棋
最近の『将棋世界』はつまらなくなった。
……正確に言うと、面白さが減った。
 そう言えば…いつの頃からか、ページ数も減っている。たまたま手元にあった2001年10月号は274ページ(750円、消費税は5%)、今年の6月号は242ページ(870円、消費税10%)。

 《日本の物価はずっと上がらず、賃金も上がらず》で、この状況は経済や人材獲得の点から言うとマイナスで、日銀主導の円安政策で《正常な物価上昇》(←庶民にとっては“余計なお世話”だ)、《賃金上昇》を目指し、物価上昇で、ここ1年で、物価上昇は30%アップ(←私の主観)。物価高騰はコロナ感染拡大やウクライナ侵攻などの影響も大きいが、円安が要因であるのは間違いない。
 将棋世界誌の低下は、私の実感としては、世間の物価上昇曲線(双曲線)とは違い、比例直線のように感じる。まあ、その定価上昇具合はともかく、20年以上(定価が750円になったのはいつなのかは不明)で16%アップというのは許容範囲であろう(ページ数が減ったので実質20%程度アップか)

(【追記】
更に将棋世界誌を発掘。1993年1月号は266ページ(680円、消費税3%)。30年?で28%アップ)

 問題なのは、面白さが減ったこと。
 特に、この1,2年の低空飛行は残念である。
 誌の構成としては、巻頭カラーグラビアでは、タイトル戦の結果・観戦記や大きなイベントトピックス記事、それに、スポットを当てる棋士の写真。
 モノクロページの最初は、「リレーエッセイ」(3ページ)、「俊英棋士インタビュー」(12ページ)、「女流棋士たちのエモーション」(11ページ)……続けて読むと食傷気味になる(順番に読む必要はないが、性格的に順番に読みたい)。

 エッセイは好きな方だが、申し訳ないが、面白くないか少しだけ面白いという程度が多い。最近では中村真梨花女流三段(5月13日に四段昇段・おめでとうございます)が面白かった。
 今月号(6月号)の長谷部五段のエッセイは疲れる。
 《気分転換》を主題に、それに関連することを連ねていて、一応の一貫性はあり、それぞれのエピソードも工夫しているのだが……

 「趣味は何ですか?」と聞かれることが多くて、それに困っている状況と、「四段になった時の調査書の趣味の欄に“プロ野球観戦”と書いた記憶があるから、(趣味は)“野球観戦”になるだろうか」と書き始めていた。
 しかし、《対戦チームの主力の成績を調べ、作戦や打線などを想定する》《18時試合開始なら、13時ごろに球場入りし練習の豪快なバッティングやバックホームの返球の凄さを堪能したり、選手の調子をチェック》……野球の話になると話が止まらないことに気づいた、これからは、趣味は野球観戦ですといっておきたい……最初の「趣味は野球観戦……になるだろうか」というのはフェイントで、実は“ガチガチの野球ファン”だったというオチ。
 また、「対局中の一番の気分転換は連盟内に置いてあるコーヒーメーカーでお茶やコーヒーを飲むこと……、余談だが、コーヒーメーカーの使い方が最初分からなかった。ふたの部分が空くのを知らずに、いきなり給油ボタンを押していた。なので、ランダムにお茶やコーヒーが出てくるものだと思っていた。実際は、前野の日とのセットしたお茶やコーヒーが薄まってでき来ていただけだった(←要約)。職員に「運試しのルーレットのようなものなのか?」と聞こうとしていた……というオチ。

 
 上記のエピソードは面白いのだが、文章の推敲が不十分。例えば……
球場には東北楽天イーグルスさんと東竜門とのコラボイベントで現在の楽天モバイルパーク宮城で2018年に観戦してから4シーズンいけていない……文や語句が長い(私も人のことは言えないが)
以前ある棋士に「長谷部、最近いいことがあった?」と聞かれたので、「いや、ないですね」と答えると「カレンダーに(余白の無駄なく)きれいに予定を書き込めて、それがすごくうれしかった」と言われて、気分転換のうまさに驚愕した覚えがある。
 ……前半の質問されて答えた部分は要らない。“カレンダーにきれいに予定を書き込めたことがうれしい”のは、《気分転換のうまさ》ではなく、《予定がびっしり詰まっていることの多忙さ》か《その状況を喜ぶ性格》を表すエピソードだ。
読者の皆様に採点していただく意味でも、私なりの気分転換を以下に書き記したい(その後、コーヒーメーカーのエピソード)……文意がよくわからない。削除した方が良い。
(食レポに挑戦したエピソードで)スイーツをいただくことはわかっていたので事前に数種類は研究していたのだが、想定とは違うメニューが出てきたので軽いパニックになってしまい、「……お餅が入っていますね」という、ただ事実を報道しただけのジャーナリズムを感じさせるコメントでCMに入ってしまった………エピソードとしては面白いが、「報道」、ジャーナリズムを感じさせる」という表現はどうなのか?この記事を書いていて、《ああ、皮肉を込めた自虐的表現なんだな》と思ったが、初見時は《報道を馬鹿にしている?》と思った。
(観戦記を書いた時のエピソードで)私自身、序中盤を綿密にしっかりと研究して、中終盤で妥協なく読んで勝つという理想の将棋像を持っているので、観戦記を書く際も序盤の綿密な事前取材、中盤の対局室でのメモや感想の取材、終盤の妥協のない執筆を意識して観戦記に取り組んだ。
 いたらないとこも多々あったと思うが、その経験をしてから観戦記者の方々仕事に対する妥協ない姿勢を以前に増して感じるようになり、観戦記のつくようなところで1局でも多く指したいという気持ちが強くなった
……言いたいことや気持ちも分かるし、同じような表現を重ね対比する手法も分かるが、同じような表現が続くので、疲れる。

 おそらく、非常にあれこれ考えて時間をかけて工夫して書いたと思われるが、もう少し推敲してほしい。(出来上がった文章を全体を通して読んでいないと思われる。読み手を意識していない)


 ……ああ、余計なことを書いてしまった。書いているうちに吐噶喇が入って、あれこれ書き過ぎている。長谷部五段の事を言えない……

 エッセイの後、若手棋士、女流棋士へのインタビュー記事が続く。それぞれは興味深いが、20ページ以上続くのは食傷気味。しかも、「俊英棋士インタビュー」は8回目、「女流棋士たちのエモーション」は7回目である。
 私としては、そんな記事(ごめんなさい)より、観戦記のページをもっと増やして、知りたい変化や対局者の心の内を書いて欲しい。
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新型コロナウイルス その153「“定点把握”による全国の感染状況データ 」

2023-05-19 22:48:38 | 時事
「新型コロナ「定点把握」全国の感染状況データ 初の発表 厚労省」(NHK 『NEWS WEB』)によると
5月14日までの1週間の1医療機関当たりの平均の患者数は2.63人で、前の週の1.46倍に増加していて、厚生労働省は「4月以降、緩やかな増加傾向が続いている」としているらしい

 全数把握:1日の感染者数の実数⇒定点把握:1週間の1医療機関当たりの平均の患者数
と物差し(尺度)が変わっているので分かりにくいが、昨年末の第8波ピーク時において今日発表した数値(1週間の1医療機関当たりの平均の患者数)に換算した数値は約30人となるらしい。なので、その当時の1/10以下と考えられる。
 ただし、前週比1.46倍増という心配なデータとも捉えられる。
 しかも、この「1医療機関当たりの患者数」というのは、実際にある程度の症状があって医療機関に掛かって陽性反応が出た数である。つまり、無症状や軽い症状の人は医療機関に行かないと考えられる。まあ、無症状の人でも、周囲に陽性者が出れば検査を受けるかもしれないが、5類へ移行し行動抑制が解かれ、新型コロナウイルスへの警戒心が極端に低くなった現在、隠れた感染者は相当数いるはずだ。

 とは言え、世界の趨勢や経済へのブレーキを考えると、行動制限云々はナンセンスであろう。
 感染への注意喚起、感染対策の奨励というのも、どうなのかと思ってしまう。
 しかし、《再び感染拡大起こる兆候はないだろうか》と目を光らせるためにも、全数把握しろとは言わないが、せめて、定点把握の集計をもっと迅速に行うべきではないだろうか。そのデータを速やかに公表すべきではないだろうか
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2023王位戦 挑戦者決定戦 佐々木大地七段-羽生善治九段 …全体的に負けていた……

2023-05-18 21:58:48 | 将棋
…………残念。
 羽生九段が果敢に動いていったが、少し無理気味で、腰が伸び切って攻めているような感じ。
 佐々木七段が羽生九段の攻めを受け止めつつ、反撃の態勢を整えており、局勢をリードしている。
 ただ、羽生九段もリードを広げさせずに追走している……

 そんな中で、佐々木七段が力を見せたのが第1図。

 後手の羽生九段が△3九飛と飛車を打ちこんで、次に△3七成銀と懸案だった成銀を活用させようとした。
 この成銀は、もともと3九に先手の飛車と金に割打ちの銀を打ったモノ。それが功を奏して飛角交換を果たしたものの、3九→2八→2七と手数をかけた割には活躍できていない。まさに“懸案事項”なのである。
 ………▲7八玉!
 後手の思いを見透かすような一着だ。
 以下、△3七成銀に▲5八金。
 桂を取られる間に、玉も金もその成銀との距離を保つ。そしてそれ以上に、玉と金が先手の8八と7七の金銀に近づいたことで、先手玉の安全度が高くなったことが大きい。


 それでも、将棋というモノは難しいもので、
 《もしかしたら、潮目が変わるかも》と感じる局面が訪れた。

 ここで△4三桂と銀取りに打つ手があった。
 ▲6六銀と逃げれば、直前に伸ばされた歩を△6四飛と取り去ることができる。
 それが嫌なら、銀を逃げる前に▲7四角△同歩と飛角交換すればよいのだが、それはそれで△6九角が残る。
 なので、直前の▲6四歩ではもう一手▲6八金と寄っておくのが正着だった。

 しかし、羽生九段は△2八龍?
 当然の▲6八金に△4三桂?

 △2八龍と▲6八金の手の交換は、後手の大損だ。さらにこの後、8八の銀を7九に引いて6八の金を支えたのが好手で、玉を8七へかわすことを可能にした。
 この手を見て、《勝つのは難しいな》と。


 ………その後、佐々木七段は着実に差を広げ、勝ち切った。
 終盤、羽生九段に2枚龍と“懸案”の成銀で迫られた(迫らせた)が、怖がることなくきっちり見切って、踏み込んだ。
 綺麗な勝ち方だった。


 これで、佐々木七段は棋聖戦と王位戦で藤井六冠とタイトル戦の番勝負を戦うこととなった。
 正攻法。
 これまで藤井六冠とタイトル戦を戦った誰よりも、将棋の質は藤井六冠に近いような気がする。
 だからこそ、佐々木七段なら藤井将棋の隙間も見えるかもしれない。どんな将棋になるか、どんな戦いになるか、非常に楽しみ。
 この《五番勝負+七番勝負》を経て、佐々木七段が恐ろしく強くなっているなんてこともあり得る。


 羽生ファンとしては、豊島九段、永瀬王座、石井六段、服部六段、徳田四段の非常に険しい山を乗り越えての決定戦だっただけに、残念な敗戦ではある。
 それでも、まだまだ、羽生将棋を楽しめる感触を得られたリーグ戦だった。
 それにしても、”31年連続リーグ残留以上”と言う記録は凄すぎる。6人で2人しか残留できないリーグを、一度も陥落していないというのは、凄いとしか言えない。


 会長職という不安要素……《会長職の激務、さらに連盟百周年もあり、将棋に専念できないのではないか?》いや、《心の中では、“対局・将棋には一区切り”と思っているのではないか?》と心配している。
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『3人家族』 第5話・後半

2023-05-17 08:04:39 | ドラマ・映画
前回と非常に間が空いてしまいました。
30分枠のドラマだというのに、レビュー記事の“ゆっくり度”と“苦労度”……どうしたものか……


矢島正明氏のナレーションを青字、“ト書き”(私の補足説明)は茶色で表記します

【第5話の後半は、ままならない恋の状況に苛立ち、苛立ちを感じてしまうこと自体にも戸惑い、苛立ちの度を増していくふたり………という展開だった】

 そうだ!帰りに彼女に会ってみよう。
 帰りの電車で彼女を見たことがある。OLの帰宅時間が半ば習慣化されているとすれば、今日もあの電車に彼女が乗る可能性は強い。乗る位置はそうあちこち変えないものだ。
 もう一度会うのだ。こう気になるのでは、すげなく分かれたことが逆効果ではないか


 しかし、彼女は社長に夕飯に誘われて、帰宅が遅れてしまう(誘われなくても、残業したので、誘いに乗らなくても会えなかった)
 毎週金曜日の英語の講習も行かずに、早く帰宅したり、兄弟の会話にいつもと違うモノを弟に感じさせてしまう。

 彼女の方も、お酒を飲んでいつもより酔いが回り、いろいろ聞いてくる妹に当たってしまう。


 2、3杯飲んだ酒のせいであろうか、敬子は今になって、自分が思いがけぬほど今朝の青年の態度に傷ついていることが分かった。
 わざととしか思えぬ冷淡さで、青年はせっかくの機会を利用しなかった。
 《私なんか眼中にないのかしら。好きな人がいるのかしら?》
 いやいや、そんなふうにあの青年のことばかり考えてしまう自分が腹立たしかった。


 それでも、「うるさいなんて言って、ごめんね。……ちょっと悔しいことがあったの。でも、もう平気。お茶でも飲もうか」
と仲直り。


 あくる朝、敬子はいつもと違う車両に乗った。
 いつもの車両に乗ってあの青年にあったら、自分が追いかけていると思われる気がした。


 翌朝、通勤シーン
 きょろきょろ敬子を探す雄一

 《いったい、自分は何をしているのだ》と雄一は思った。
 《初めて言葉を交わした女性に冷淡な態度を取ったからといって、それが何だ。
 もう一度会ってどうするというのだ。「昨日は冷たくしてごめんなさい」などと言ったら、彼女は何のことかわからず、笑い出すかもしれないではないか。
 どうしたというのだ。なぜ彼女のことが頭を占めるのか。今はそれどころではないのに、試験なのに。言わば、ビジネスマンとして一生に関わる試験があるというのに、この気の散り方は、どうしたんだ》


 敬子はあの青年のことは忘れることにした。
 偶然、何度か出会ったに過ぎない男性である。忘れようと思えば簡単なはずではないか

 自分に気があると思う男性の誘いに喫茶店で語らう。しかし、“心、ここにあらず”状態を悟られてしまう。

 忘れること。……おかしなことだが、ふたりはお互いを無理やり忘れようとしていたのだった。  (てぃ~らら♪~ら~♪……第5話終了)


 《かなり端折ってしまったので、補足》
・昼間、耕作(雄一の父)に恋心を抱く柴田家の家政婦・春日ハル(菅井きん)が押しかけてきて、雄一の弟の健(あおい輝彦)にあれこれ話しかけてくる。
・昼食休憩時だと思うが、オープンカフェで妹の明子(沢田雅美)と会話する敬子。妹は浪人生で予備校に通おうかと相談される。妹はお気楽で少しわがままそう。
・苛立ちながら仕事する雄一に、心配とからかいを含めて同僚が話しかけるシーン
・敬子、社長に頼まれ残業。社長、労いに夕食に誘う。最初は遠慮するが、社長の巧みな誘いに、応じることにした。
・帰宅途中、駅ホームや列車内で敬子の姿を探す雄一
・雄一、帰宅して、やや不機嫌な感じで夕飯を食べる。弟と会話。健は兄の様子に少し違和感を感じる
・敬子、夜遅くに帰宅。少し酔い気味。あれこれ話しかけてくる明子に、つい、怒鳴ってしまう……後で、仲直り
・翌朝、出勤シーン。敬子が車両を変えたので、ふたりは出会わず
・沢野敬と喫茶店で語らうが、敬子は心ここにあらずと見抜かれる。沢野(中谷一郎)……“敬子に思いを寄せる写真家”(ウィキペディアより)
・昼休み、テニスコートの横をぼんやり歩く雄一(第5話終了)


 ふたりの弟、妹はお気楽な性格。ややワガママで、予備校の雰囲気が嫌なので宅浪。演じるあおい輝彦さんも沢田雅美さんも、やや早口で滑舌が悪い(特に沢田さん)ので聞き取りにくい。でも、いい味出している
 ちなみに?私は沢田雅美さんと田坂都さんのイメージがダブります。
 私にとって初登場の菅井きんさんが柴田理恵さんに見えた。

 矢島正明氏のナレーションが絶妙で、二人の行動と内面の裏腹さ、その葛藤が非常に面白い。
 ただし、そのナレーションやふたりのドラマ描写が濃密なので、観ている方もぐったり(笑)


 この調子でレビューを書くと半死状態になりそう。どうしたものか……
 1話ごとの簡単な流れと感想を書いていこうか……(未定)
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合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明 第5話

2023-05-16 16:55:31 | ドラマ・映画
“後出しジャンケン”もいいところだ!
・自殺した西田真紀(市川由衣)が生きていた
・実際には、愛原樹里亜(水野美紀)による殺人未遂で、殺したと思った樹里亜が真紀の自殺を偽装した
・真紀の元婚約者・滝本悟志(小久保寿人)が婚約破棄したのは、真紀が冷静になるのを待つ為だった(←もっときちんと説明しろよ)


細かいことを言えば……
・自殺偽装の遺書はどうやって用意したのか?……突発的な殺人(未遂)なので、遺書の偽造(捏造)は難しい。警察も筆跡鑑定をしなかったのか?
・気絶状態で海に放り込まれ、捜索範囲を超えるところまで流されたというが、よく生きながらえたモノだ
・遺体が見つかっていないのに、涼子たちも“自殺”と断定
・「私は何も悪いことはしていなかったんだ!」とか樹里亜は言っていたが、“殺人未遂”、“傷害罪”(怪我しなかったのなら“暴行罪”)、自殺偽造による“迷惑行為…“偽計業務妨害罪”?、“公務執行妨害罪”?
・涼子は身辺警護と犯人特定の依頼を引き受けたのは、樹里亜の違法治療行為の証拠をつかむためと言うが、実際には何も調査しなかった


で、一番許せないのが、前話で窃盗したネックレスを真紀と悟志にプレゼントしたこと
 盗品なので罪に問われるかも?まあ、真紀たちは何も知らないし、樹里亜も盗まれた自覚がないので、大丈夫なのかもしれないが、2千万円もするので、出所がバレそう。
 監禁して進呈しろよ。 
………視聴離脱か?


【ストーリー】(番組サイトより)
因縁の相手・愛原樹里亜(水野美紀)が依頼人に!?“美の魔法使い”が、命を狙われる! 涼子(天海祐希)も知らなかった、8カ月前の新事実も浮上するー。

 依頼人の自殺という、これ以上ない悲しい幕切れが、涼子(天海祐希)と貴山(松下洸平)の胸に大きなしこりを残した8カ月前の依頼。
 その当事者であり、涼子が敗北を期した因縁の相手・愛原樹里亜(水野美紀)が、殺害予告ともとれる脅迫状が届いたと助けを求めてやって来る。自らの過ちを決して認めず、反省のかけらもない樹里亜の態度に、当然、涼子は依頼を断るが、結局、高額な報酬を前に、身辺警護と犯人特定の依頼を引き受けることに。しかし、その胸にはある思いがあった—。
 ナースに扮(ふん)した涼子が、樹里亜の身辺警護をしていたある日、歩いていた2人に向かって工事現場の鉄パイプが倒れてくる。涼子の機転で何とかよけ無事だったが、後日、樹里亜はその一件を記者の前で発表する。すると、人混みの中から作業服を着た一人の男が「悪魔!魔女!」と樹里亜に向かって罵声を浴びせる。
 その風貌から、作業服の男が自殺した西田真紀(市川由衣)の元婚約者・滝本悟志(小久保寿人)ではないかと考えた涼子は、貴山と久実(白石聖)を使って、滝本にある揺さぶりをかける。すると、真紀が自殺した当時の状況について、新たな事実が判明しー。

脚本:根本ノンジ
【原作】柚月裕子「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」(講談社文庫)
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文化庁を京都に移転したものの、リモート対応はうまくいかず……

2023-05-15 23:42:22 | 時事
「文化庁 京都移転の検証 議員への説明などリモート対応できず」(NHK NWES WEB)
 以前、NHKニュースのコラム的コーナーで、“雑務?に追われる官僚”の様子をレポートしていたが、国会議員との打ち合わせに、国会議員の居所(国会議事堂?議員会館?議員事務所?)と所属官公庁を何往復している場面があった。
 この様子を観ていたので、京都に移転した文化庁のリモート対応はうまくいかないだろうと思っていたが、想像以上に機能しなかったようだ。(政府や議員は、国民にはデジタル化推進とか唱えたり、デジタル庁を創設したりしているが、党の議員は収支報告書などをデジタル処理はほとんど皆無だったと聞いている……数年前の話)

 リンク記事によると……
《国会議員への説明や、政党の会議への参加は、期間中、合わせて17回ありましたが、リモートで対応できたケースは1回もなく、すべて対面で対応していた》
《2019年と2020年に職員を京都で勤務させるなどして行った検証でも、国会議員の説明をリモートで対応できたケースは、合わせて212回のうち8回にとどまっていた》

 職員は「議員対応の場合、オンラインなどの理解が深まっていない」とか、「他の省庁が対面で出席する中、文化庁のみオンライン対応とすることは難しい」と述べている。
 「政治能力」=「集票能力」というわけで、議員の政策能力、政治倫理、人徳、社会能力などは“二の次”どころか“五の次”ぐらいなのだろう。


 結局というか、予め想定していて……
文化庁ではこうした検証をもとに、リモートでの対応ができずに東京に出張するケースが年間1400回に上るとして、今年度の予算におよそ4300万円を盛り込んでいた……
 文化庁は、長官をトップに、6つの部署などの職員の大半が京都の庁舎に移り、15日から本格的に業務を開始することになっていて、「職員たちが実際にリモート対応をお願いする場面に日々直面することになる。政府全体や国会などには引き続き理解を求めたい」と言っているが……


以前、《思いつきの政策で現場が難儀する事例 》として
 「保育所保育指針の改定(2018年)」
 「国の政策に振り回される酪農家」
を挙げたが、他にも思いつきの政策で振り回される例は多数ある。

 文化庁の件は、移転に掛かった建築費や改修費、引っ越し費用、そして出張費など、税金の無駄遣いも甚だしい(他にもこのような例は無数にある)。国民に増税を強いる前に、無駄遣いをなくしていただきたい。


関連記事「文化庁の京都移転について」(3月27日)
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渡辺名人、終盤での長考。その真相は? 2023年度名人戦第3局

2023-05-14 20:55:04 | 将棋
 77手目、終盤戦。ABEMATVの示す渡辺名人の勝利パーセントは97%。
 渡辺名人の残り時間は2時間16分、藤井六冠は28分。


 ここで、渡辺名人が長考に入った。
 これを書いているのが午後7時24分。既に、1時間23分が経過し、残り時間は53分。まあ、1時間ぐらいは考えるかもしれない(それでも残り1時間16分)。なにせ、相手は藤井六冠。彼の強さを世界で一番味わっている棋士だ。(←もしかすると、豊島九段が異を唱えるかもしれない)
 ちなみに、勝利確率97%は名人が最善手を指した場合で、次善手だと60%に落ち、3番目の手だと34%に落ちてしまう。

 午後7時32分、依然考え続けている。残り時間は44分となった。外した眼鏡を吹きながら、横や斜め上に顔を向け、目を閉じ、やや眉間にしわを寄せて、考えている……
 さすがに考え過ぎではないだろうか。何を考えているのだろうか?
①念には念を入れ、盤の裏側まで見透かすほど考えている(勝ち筋の確認)
②勝ち筋が見えていなくて、必死に勝ちを探しているか。不利と思っていて、必死に粘る手や勝負手を考えている。
③せっかく勝ちになったので、勝利に浸って指している時間を少しでも長く指したかった。
④こちらが指さずに考えている間、藤井六冠は“ない勝ち筋”を考えなければならない。もちろん、考える義務はなく、離席するのも構わないが、盤面&渡辺名人と相対する時間が大部分。時間が経過するほど、負けを実感する時間も長くなる。
 こうして、自分(渡辺名人)に対する負けのイメージを植え付けておく。(嫌がらせ)


 眼鏡を拭いてから1、2分後に、最善手を指した。考慮時間は1時間33分(残り43分)。


………午後8時20分、藤井六冠、投了。87手、消費時間は渡辺8時間29分(残り31分)、藤井8時間58分(残り2分)。

【追記】
 局後のインタビューで、長考について訊ねられて
「踏ん切りがつかなかっただけだった。決断ができなかった」と。
「普通なら、1分で指せる」とも。
(局後のインタビューは聞かなかったので、“1分で指せる”云々は、解説の深浦九段の言葉かも)

 直前の藤井六冠の一手がノータイムだったので、《最善手を指したら自玉が摘んでしまうのではないか?》と心配したという。やはり、藤井六冠の威光は強い。特に、渡辺名人は対藤井戦は3勝18敗なので、尚更だ。
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2023リコー杯女流王座戦一次予選  印象に残った一手 ~山田女流四段対吉川惠アマ~

2023-05-13 23:26:51 | 将棋
2023リコー杯女流王座戦一次予選が昨日(5月13日)に行われた。
予選通過者(二次予選進出者)は、香川愛生女流四段、石本さくら女流二段、室田伊緒女流二段、千葉涼子女流四段、大島綾華女流初段、頼本奈菜女流初段、梅津美琴女流2級、鈴木環那女流三段、清水市代女流七段、中村真梨花新女流四段、佐々木海法女流1級、北村桂香女流二段、本田小百合女流三段、宮澤紗希アマ、渡部愛女流三段、和田あき女流初段、中井広恵女流六段、武富礼衣女流初段、野原未蘭女流初段、山口恵梨子女流二段、今井絢女流1級、堀彩乃女流1級
(ブロック順)

 棋譜中継はアマチュア中心だったが、《踏み込みが良いなあ》と感心する指し回しが多かった。
【通過者決定戦】
香川愛生女流四段○-●内山あや女流初段    村田智穂女流二段●-○石本さくら女流二段
千葉涼子女流四段○-●鎌田美礼女流2級    室田伊緒女流二段○-●加藤圭女流二段
室谷由紀女流三段●-○梅津美琴女流2級    長沢千和子女流四段●-○頼本奈菜女流初段
加藤結李愛女流初段●-○大島綾華女流初段   鈴木環那女流三段○-●大田暖乃アマ
中井広恵女流六段○-●貞升南女流二段     清水市代女流七段○-●藤井奈々女流初段
武富礼衣女流初段○-●田中沙紀女流1級    小髙佐季子女流初段●-○佐々木海法女流1級
山口恵梨子女流二段○-●長谷川優貴女流二段  中村真梨花女流三段○-●木村朱里女流1級
野原未蘭女流初段○-●高浜愛子女流1級    北村桂香女流二段○-●山口稀良莉女流1級
岩根忍女流三段●-○今井絢女流1級      本田小百合女流三段○-●吉川惠アマ
堀彩乃女流1級○-●藤原紗羽アマ       渡部愛女流三段○-●水町みゆ女流初段
山根ことみ女流二段●-○宮澤紗希アマ     伊奈川愛菓女流二段●-○和田あき女流初段

 “波乱”と言っては失礼かもしれないが、宮澤アマが女流トップ8に入ろうかという実力者の山根女流二段を破って二次予選進出を決めたこと。
 室谷女流三段が優勢な将棋を落としたのが残念だった。(ちょっと、マイナス要素を心配し過ぎという気がする)

【予選1回戦】
内山あや女流初段○-●松下舞琳女流初段    山口仁子梨女流2級●-○大田暖乃アマ
村田智穂女流二段○-●井道千尋女流二段    藤井奈々女流初段○-●久保翔子女流2級
鎌田美礼女流2級○-●大城千花アマ      飯野愛女流初段●-○佐々木海法女流1級
上川香織女流二段●-○室田伊緒女流二段    木村朱里女流1級○-●榊菜吟女流2級
長沢千和子女流四段○-●岩佐美帆子女流1級  礒谷真帆女流初段●-○山口稀良莉女流1級
脇田菜々子女流初段●-○梅津美琴女流2級   山田久美女流四段●-○吉川惠アマ
石高澄恵女流二段●-○伊奈川愛菓女流二段   島井咲緒里女流二段●-○大島綾華女流初段
相川春香女流初段●-○宮澤紗希アマ      中倉宏美女流二段●-○水町みゆ女流初段
斎田晴子女流五段●-○貞升南女流二段     藤田綾女流二段●-○田中沙紀女流1級
船戸陽子女流三段●-○長谷川優貴女流二段   竹部さゆり女流四段●-○高浜愛子女流1級
岩根忍女流三段○-●磯谷祐維アマ       宮宗紫野女流二段●-○藤原紗羽アマ
堀彩乃女流1級○-●和田はな女流1級     中村桃子女流二段●-○今井絢女流1級

 アマ女流棋士は予選1回戦は4勝2敗、通過者決定戦は1勝3敗で計5勝5敗だった。
 “健闘”以上の成績と言って良いだろう。1回戦をプロ棋士から見ると2勝4敗……何が言いたいかというと……(関連記事のリンクを張っておきます)
その1「女流棋士独断ランキング」
その2「トーナメントにおける抽選の偏り① 清麗戦予選トーナメント」
その3「トーナメントにおける抽選の偏り② 女流名人戦予選トーナメント」
その4「トーナメントにおける抽選の偏り③ その他の棋戦」
その5「女流棋士の濫造?➀ 女流棋士になる条件(女流棋士でいられる条件)」
その6「女流棋士の濫造?② 女流棋士の降級点の検証(勝率、勝数)」
その7「女流棋士の濫造?③ 女流棋士の降級点の検証…年度終了時の勝率(勝数)」
その8「女流棋士の濫造?④ 女流棋士の降級点の検証…降級点の人数の妥当性」
その9「女流棋士の濫造?⑤ 降級点消去条件の検証」
その10「女流棋士の濫造?➅ 成績不振による過去の引退女流棋士」
その11「女流棋士の濫造?⑦ 成績不振による過去の引退女流棋士の補足」
その12「女流棋士の濫造?⑧ 新人、若手~中堅棋士」
その13「女流棋士の濫造?⑨ 中堅~ベテラン女流棋士と今期の降級点該当者(推定)」
その14「甘い昇級規定」
その15「女流棋士の濫造?⑩ 新女流棋士と降級点回避の難易度」
その16「改・女流棋士独断ランキング」
その17(一応、終了)「甲斐女流五段の引退について」

 で、表題の将棋である。
 山田女流四段は第12期度女流王将(1989年度)、第22期倉敷藤花(2014年度)でタイトル挑戦している。女流王将に挑戦した頃は、その後もタイトル戦に登場してくるかもと思われたが……
 山田女流は、振り飛車に対しては、ほぼ100%居飛車穴熊に組む。最近は山田女流の棋譜を目にすることは少なくなってしまったが、プロになって以来、対振り飛車に対して居飛車穴熊に組まないで指しているのを観た記憶がない(私の記憶に限る)もしかしたら、振り飛車の動きに呼応して、左美濃やミレニアムや金を7八(3二)に上がっただけの形で済ませてしまったこともあるかもしれない。
 対する吉川惠アマに関しては、私は無知識。ただ、この将棋の印象は、対居飛車穴熊に対しては相当指しこなしているか、研究していると感じた。
 この将棋についての詳しい感想は、後日書くかもしれないが、本日は印象に残った指し手だけ。


 この金打ちは意外だった。詰めろではあるが、△3一同銀▲同龍△2二金と守られると、後手玉への寄せが少し遠のいてしまう感があるからだ。仮に、後手の持ち駒に銀があれば、穴熊等なら反射的に△3一同銀▲同龍△2二銀と打ち、龍が逃げると更に△3一金と打って胸を張ることだろう。本局の場合、銀を打たれたとしても▲2二同龍として△同玉に▲8一飛ぐらいで良いとは思う。
 図では、▲8一飛か▲3二龍の方が確実で良いと思うが、△2二金に1分で▲4一飛と打っていたので、その後の寄せも見切っていたのだろう。

 吉川アマは関西研修会C1クラス。本局は40分の考慮時間を15分残しての快勝だった。
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合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明 第3話・第4話

2023-05-12 20:37:05 | ドラマ・映画
「だったら観るな!」と叱られそうです。
(実は、前回記事でも同じことを書いています)

第3話
謎の予知能力者に涼子(天海祐希)が大ピンチ!?“見えない力”にすがる二代目社長の目を覚ますべく、涼子と貴山(松下洸平)がトリックを見破ろうと手を尽くすが…
 久実(白石聖)が働き始めた『上水流エージェンシー』に、諫間(仲村トオル)の紹介だという本藤朝子(神野三鈴)がやって来る。
 聞けば、苦労して大きくした建設会社の社長だった夫が2年前に他界。息子の本藤仁志(笠原秀幸)が後を継いだものの、彼は父と違って決断力に乏しく、事あるごとに会長である母に判断を仰ぐという。さらに、近頃は高円寺裕也(高橋克実)という怪しげな予知能力者にも頼っているといい、朝子は「息子の目を覚ましてほしい」と涼子(天海祐希)に依頼する。


予知能力詐欺師・高円寺裕也(高橋克実)が相手
 依頼主の会社の社長秘書と結託し、小型プリンターを駆使して、競馬の結果をプリントアウトするトリック
 実現可能かどうかは分からないが、かなり失敗のリスクが高そう。
 高橋克実さんが、“いかにも感”を醸し出させていて、その点では面白かった。

 ただし、高橋さんより胡散臭い天海祐希さんが演じる中国人金持ちの老婦人……
 そんな中国老婦人の口車に、詐欺師が乗ってしまうのはどうなのか?(でまかせのロトくじ当選番号を予言し大金をせしめ、あとは逃走すればよいと考えたのだろうが)
 とにかく、いきなり乱入するのでは、仕込みが浅すぎる。
 それに、1話、2話でも感じていたが、天海さんが変装して相手を欺くのには無理がある。それを楽しむ度量が必要か?
 クラブのママにしか見えない天海さんの“新米ホステス”は面白かった。


第4話
探偵・上水流涼子(天海祐希)の最初の依頼は、美の魔法使いとの対決!美容医療のトラブルで泣き寝入りを強いられた女性を救えるのか!?貴山(松下洸平)との出会いも明らかに!
 8カ月前、丹波(丸山智己)の協力で探偵事務所を立ち上げた涼子の元へ、弁護士時代の後輩が一人の女性を連れてやってくる。依頼者の名前は西田真紀(市川由衣)。結婚を機に、額の大きなあざを消そうと、メディアでも話題の美容家・愛原樹里亜(水野美紀)が院長を務めるマジェスティックビューティーラボで施術を受けるが、半年後、一度は消えたあざがみるみるひどくなったという。しかし、カルテに問題がなかったことから、治療が原因だと立証することは困難。涼子も思わず絶句するほどひどいそのあざを元に戻すには、海外で整形するしかなく、真紀はそのために必要な多額の費用を樹里亜から奪いたいと涙をこぼす。



強欲、性悪な美容クリニック院長・愛原樹里亜(水野美紀)が相手
・《依頼者の顔を元通りにしたい》という気持ちで、依頼を引き受け、奮闘する涼子(天海祐希)と貴山(松下洸平)だったが、成功報酬とは言え非常に高額な要求!
・《良い潰させ、その間に、違法な薬品や施術の証拠を手に入れる》という使い古された手口
・しかも、《不法侵入》《金庫破りの上、情報搾取》《守衛を声色(声マネ)で騙す……それで、帰ってしまう守衛も守衛だ》
・さらに、ネックレスすり替えによる窃盗(2000万円相当)
  樹里亜に“元犯罪者”呼ばわりされていたが、現在も立派な犯罪者である

 依頼者が自殺してしまうという悲しい結末だったが、ストーリー的に落差をつけるためだけの結末のように感じた。
 涼子が本当に依頼者の事を考えているのなら、まず、顔を元に戻せる医療・医学的確証(あざの原因分析、病院・名医を探す)を彼女に示す必要があった。探偵の仕事を超えているとは思うが、スーパーな天海さんの演じる涼子なら、期待したい。
 結局、依頼者の心を救うことはできなかった(ほぼ置き去り状態だった)

 スーパーな天海さんは好きなので、それを観るのは楽しいが、《有能で自信満々で度胸抜群》というワンパターンになってしまうのが辛いところだ
 以前『演歌の女王』(2007年1月~3月)で、《普段は天真爛漫で正義感があり人はいいのだが、何をしても空回り》、《くじには一回も当たった事が無い、じゃんけんは必ず負ける、犬の糞をしばしば踏んづけてしまう、など日本一不幸な女》、《なかなかCDが売れず、借金を背負い、歌手の活動の傍らパートタイマーの仕事をこなす日々》【ウィキペディア】というダメダメな人生を歩んできたという役柄だった。
 正直、面白くなかった。天海さんのダメな女は面白くない。
 それに、 ひまわりの元恋人(原田泰造)は最低な男。そんな奴に、天海さんが振り回される話なんて見たくない。
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