をみなへし にほひをそでに うつしては あやなくわれを ひとやとがめむ
女郎花 匂ひを袖に うつしては あやなくわれを 人やとがめむ
女郎花の匂いを袖に移したならば、いわれもなく人は私を咎めることだろう。
人が「咎める」のは、女郎花の香りに、人々が自分が女色にふけっていると誤解するから。古今和歌集 0229 の小野美材(おの の よしき)の歌を踏まえての詠歌です。
本歌は、新拾遺和歌集(巻第四「秋上」 第363番)に入集しています。
をみなへし おおかるのべに やどりせば あやなくあだの なをやたちなむ
女郎花 多かる野辺に 宿りせば あやなくあだの 名をや立ちなむ
小野美材