漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 669

2025-02-13 05:21:49 | 貫之集

あきはぎの したばをみつつ ゆふされば いつしかのねに なきわたるかな

秋萩の 下葉を見つつ 夕されば いつしかの音に なきわたるかな

 

秋萩の下葉を見ていて夕方になると、遠くから鹿の鳴き声が聞こえてくる。私もいつの間にか恋の思いに泣き続けているよ。

 

 第四句「いつしか」の「しか」に「鹿」を掛け、また第五句「なき」は「鳴き」と「泣き」が掛かっています。