漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0841

2022-02-17 07:08:49 | 古今和歌集

ふぢごろも はつるるいとは わびびとの なみだのたまの をとぞなりける

藤衣 はつるる糸は わび人の 涙の玉の 緒とぞなりける

 

壬生忠岑

 

 喪服のほつれている糸は、悲しみに暮れている私の涙の玉の緒となったのでした。

 詞書には「父が思ひにてよめる」とあります。父の死に接してこぼれる涙を玉に、ほつれた糸をその玉をつなぐ緒に見立てての詠歌です。



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