漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 019

2023-05-05 05:03:49 | 貫之集

十一月神楽

おくしもに いろもかはらぬ さかきばに かをやはひとの とめてきつらむ

おく霜に 色もかはらぬ 榊葉に 香をやは人の とめて来つらむ

 

十一月神楽

霜が置いても色が変わらない榊葉に、人はそのかぐわしい香を求めてやって来たのであろうか。

 

 この歌は新古今和歌集(巻第十九「神祇歌」 第1869番)にも採録されており、また拾遺和歌集収録の次の歌が元となっているようです。

 

さかきばの かをかぐはしみ とめくれば やそうぢひとぞ まどゐせりける

榊葉の 香をかぐはしみ とめ来れば 八十氏人ぞ まどゐせりける

(拾遺和歌集 巻第十「神楽歌」 第577番  よみ人知らず)



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