漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0815

2022-01-22 19:17:25 | 古今和歌集

ゆふされば ひとなきとこを うちはらひ なげかむためと なれるわがみか

夕されば 人なき床を うちはらひ 嘆かむためと なれるわが身か

 

よみ人知らず

 

 夕方になると、あの人の訪ねて来ない床の塵を払って、まるで嘆くことが目的であるかのようになっているわが身であるよ。

 「うちはらふ」には、払い清めるというニュアンスが含まれていて、ここでは愛しい人の来訪の準備として行う意ですが、実際には来訪はないとわかっていながらそれでも準備をしてしまう、切ない恋心の歌となっていますね。

 



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