地下鉄東西線「東札幌」駅。
「大通」駅から終点の「新さっぽろ」駅に向かって三つ目の駅です。
これまでそんなに利用したことはなかったのだけど、先日紹介した、トマト麺のお店「Vegie」さんへ行くのに、久しぶりに降りてみました。
元々は通称地名でしたが、昭和33年(1958年)に正式な行政地名となっています。
因みに、「新さっぽろ(新札幌)」は、行政地名ではなく通称地名です。
そんな東札幌エリアの一角をブラブラと。
「米里・行啓通」という幹線道路。
お、またまた電柱に注目ですか?
そうです。
今回注目したのは、この「横町」という地名。
こちらは現在は存在しない地名ですが、札幌の歴史の本を読むと出てくる、開拓の歴史に関係する地名です。
かつて、黒で記した線の通りは「横町通」と言われていました。
ここは、当時「本通」と呼ばれてこの地域の開拓の基準となった、現在の国道12号から直角に曲がる、横向きの位置にあったことから、「横町通」と呼ばれるようになり、この道に沿って14戸の家が移転したことが、現在の東札幌に繋がる開拓の歴史の始まりとされています。
明治5年(1872年)、この地へ旧白石藩(現在の宮城県)から入植民がやって来ましたが、当初入植した地は、翌年の融雪期になると大変な洪水に見舞われ、とても住める状態ではなかったことから、開拓使に申請し、この道に沿った地域を割り当てられたとされています。
現在は普通の住宅街ですが、かつて畑地だった頃には、大きな用水路も流れており、そのため、この通りは「二号用水通」とも呼ばれていたそうです。
因みに、先程紹介した「横町」と表記のある電柱は写真の右側で、
左側はと言うと、
普通に「白石」と表記されています。
と言うことは、こちら側は「横町」と呼ばれた地域ではなかったということなのでしょうかね。
こんな風にはっきりとした違いが見られるというのも、なかなか興味深くて面白いです。
札幌市内にかつてあった地名を探す歴史散歩、これからも色々発掘してみたいと思います。