札幌グランドホテルの歴史

 

大きなビルが立ち並ぶ札幌市中心部。

写真のこのビルはというと・・・、

 

 

札幌市内のホテルの中でも「高級」の部類に入る「札幌グランドホテル」という老舗ホテルです。

 

 

 

 

開業は１９３４年（昭和９年）。来年が開業９０周年に当たるということなんですね。

 

 

 

実は一度も入ったことがなかったのだけど、中に小さな資料館があると聞いて行ってみました。

 

 

「MEMORIAL　LIBRARY」。

どうやらここがその資料館のようです。

因みに「BUSINESS CENTER」というのは、複合機やFAXなどが置かれていて、軽く仕事をこなすことができるスペースになっています。

 

 

「MEMORIAL　LIBRARY」設置の経緯が書かれています。

「札幌グランドホテル」誕生のきっかけとなったのは、昭和３年（１９２８年）に秩父宮雍仁親王が来道した際、当時日本で誘致が検討されていた冬のオリンピックについて「日本で冬のオリンピックを開催するならば、札幌に国際級の大型ジャンプ台と洋式ホテルを造る必要がある」と発言したこととされています。

これを受けて、北海道庁と札幌商工会議所が協議の上でホテル建設計画を進め、昭和８年（１９３３年）に、豊平館にて設立総会が開かれ、翌昭和９年に開業に至ったというものです。

北海道初の本格的な洋式ホテルとして開業したグランドホテルは、室内設備や従業員の洋風のユニフォーム、英語表記のパンフレットなどから、札幌市内にあってさながら異国のような情緒を強く出していたとされています。

 

 

 

懐かしき時代のホテルの外観が、写真や絵として残されています。

 

 

開業をPRする広告も残されています。

当時の新聞記事には、「外観内容とも堂々」と見出しが載るほど注目を集めたそうです。

 

 

当時のランチルームのメニュー。

ステーキが３０円、チキンカレーライスが４０円とあります。

チキンカレーライスの方が高級料理として位置づけられていたんですね。

飲み物では、コーヒーが一番安いようで、１杯１０円とあります。

 

 

これも当時使われていた様々な道具なんでしょうね。

規模は小さいですが、歴史を後世に伝える貴重な展示の数々、これからも大切にされていってほしいと思います。