北海道新幹線の新函館北斗駅前に、このような解説板があります。
「カール・レイモン」という人物にゆかりの地とのことです。
レイモン氏は、オーストリア・ハンガリー帝国ボヘミア地方カルルスバート(現チェコ)の生まれで、函館を拠点にハム・ソーセージの製造販売を続け、函館を拠点とする食文化の浸透・発展に貢献してきた人物で、↑の記事は、西部地区にあるゆかりの建物について紹介したものですが、↑の記事でも書いているとおり、函館市内だけでなく、かつて「大野町」と呼ばれた、現在の北斗市大野地区にも自社工場があり、その事実とレイモン氏の功績を伝えるべく、写真の解説板が設置されているということです。
↑の記事で紹介している二つの建物は、ガイドコースのチェックポイントには入っていませんが、コースによっては前を通ることもあるので、時間配分次第にはなりますが、解説を加えたいと思っています。
そんな「日本最大のハム・ソーセージ工場」から少し離れたところで、このような立看板を見つけました。
「獣の魂」と書いてあります。大体の趣旨は想像がつきますが、行ってみましょう。
鳥居が設置されていますが、これは、この奥にある馬頭観音のものです。
いくつかの碑が並んでいます。
こちらがその「獣魂碑」。
1935年、食肉加工用とされた家畜や、工場敷地内にあった動物園で死んだ動物の供養をするために設置されたものだそうで、当初は工場敷地内にあったのが、工場の閉鎖や道路拡幅改良工事に伴う移転で現在地へと至っています。
大変な動物好きであったことから、食肉加工マイスターとして活躍しつつも、動物たちの魂を大切に考えてきたレイモン氏の心情に胸を打たれました。
こういう考えに触れると、改めて、「命を頂く」ことがどのような意味を持つのかについて、じっくりと噛みしめなければいけないなと思います。
最初に戻りますが、西部地区にある二つの建物と函館におけるレイモン氏の功績については、先輩ガイドの解説から色々と興味深い話を聞いたので、整理して後日紹介したいと思います。