山の麓と思われる場所にある小さな鳥居と、参道らしき階段。
鳥居があるということは、小さな神社なのでしょうか。
早速行ってみましょう。
それほど険しい山道ではないので、さほど苦もなく登ることができます。
階段を上った先には、小さな社殿が鎮座しています。
その両脇には・・・、おやおや、狐さんでしたか。
ということは、ここはもしかして・・・、
ああ、やはり「お稲荷さん」でしたか。
「球徳稲荷大明神」と書かれていますが、よくあちらこちらで聞かれる疑問として、「所謂『お稲荷さん』って、神社なのか、それともお寺なのか」ということがあると思います。
札幌で「お稲荷さん」と言って真っ先に思い浮かべるのが、すすきのにある「豊川稲荷札幌別院」。
鳥居があることから神社かと思ってしまいがちですが、ここは、愛知県豊川市にある曹洞宗「玉宝禅寺」の別院、つまりお寺なのです。
「お稲荷さん」と呼ばれる稲荷神の総本宮は、京都にある「伏見稲荷大社」、つまり神社ですが、神仏習合思想において、仏教の女神である「荼枳尼天(だきにてん)」とも習合したとされており、そちらの方はお寺で祀られている仏様とのこと。
調べてみたところ、「球徳稲荷大明神」では古代インドの仏教の明王である「金剛夜叉明王」が祀られているらしいので、ということは、こちらもまたお寺ということになるのかもしれません。
そういえば、函館にもあったなと思ったので、リンクを貼りました。
どこにあるかと言うと、このとおり、高速道路のすぐ脇。
地図で示すとこちらになります。
国道5号から左折すると一本道ですが、左折する場所を間違えさえしなければ、すんなり行けると思います。
続いてこちらは、「球徳稲荷大明神」から少し離れた所にある公園。
普通の公園ですが、「球徳稲荷大明神」と何か関係が・・・?
ほほう、狐繋がりでしたか。
こちらの由緒は分かりましたが、「球徳稲荷大明神」との関係は・・・、「ある」とする見方と、「ない」とする見方の両方があるようで、はっきりしていないようです。
こちらの大凡の歴史は、この解説板のとおり分かっているようですので、「球徳稲荷大明神」の歴史がもっと掘り下げられれば、関係の有無も見えてくるのかもしれませんね。
もうすぐ50歳。退職したら郷土史研究の道へ進みたいと思っていることは以前にも書いたけど、こういう謎は研究のしがいがあるように思います。