monologue
夜明けに向けて
 





3月7日(火)、将棋順位戦C級1組10回戦でこれまで8勝1敗の渡辺明竜王が窪田義行五段と対戦し敗れたが、下位で8勝1敗の岡崎洋六段も中田功七段に敗れたため昇級した。
その対戦前の時点では渡辺竜王と岡崎六段の対戦相手、窪田義行五段6勝3敗、中田功七段5勝4敗と両者ともに勝っても負けても自身の昇降級にからまない成績だった。しかし、かれらは全力をつくしてこの昇級候補たちを降ろした。そこにわたしたちのあこがれる将棋の美学がある。
米長会長は自分が昇降級にからまない対局こそ全力を尽くさなければいけないと常々表明している。
対戦相手が昇降級にからんでいるからといって緩めたりするようでは自分を貶めることになるし
ファンとしてはそんな棋譜を見たくない。わたしたちは自分たちの身の回りを振り返ると馴れ合い情実による既得権益の確保に追われる世界に住んでいるがそんな世界と隔絶した厳しく美しい勝負の世界として将棋界を見て憧れるのだ。その中で渡辺竜王の世代がもがき苦しみながら成長して昇級を重ね羽生世代に追いつきA級で戦う日を楽しみにしている。
fumio





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