monologue
夜明けに向けて
 



Paul Revere and The Raiders のKicks という曲が1966年に流行ったことがある。全米4位まで上がった。この曲はアニマルズのために書かれた歌だったがエリック・バードンが気に入らなかったためにレイダーズにまわされたという。キックスというのは麻薬の効いている状態を表すことばだった。そんなものはいらないと、さとすこの歌は初のアンチドラッグソングだった。1967年1月14日サンフラシスコ、ゴールデンゲート・パークの「Human be-in(ヒューマンビーイン」などでドラッグカルチャー、ヒッピーカルチャーがまだ勢いを増して米国全土を覆い尽くす前にドラッグの危険性を世に訴えていたのだ。わたしは当時この歌のカッコ良さばかりに耳を奪われその訴えるところを理解していなかった。米国で暮らしてわかることはドラッグは昔も今も米国の最大の問題のひとつなのだということである。

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