monologue
夜明けに向けて
 



昨日、29日、男子柔道の無差別級日本一を決める全日本柔道選手権大会が東京・日本武道館で開催されて、東海大4年の王子谷剛志(おうじたにたけし、21)選手が、初優勝した。一番の注目カードは世界選手権73キロ級王者の大野将平(旭化成)選手との試合。全日本柔道選手権は無差別級なので体重136キロの王子谷と73キロ級の大野将平が体重差を超えてまともに勝負する。1990年、当時75kg程度の小柄な古賀稔彦選手が重量級の選手を小内巻き込みのような捨て身技でつぎつぎに破り、決勝で当時の世界チャンピオン小川直也選手と対戦して動き回り手を焼く小川選手に最後の最後にスタミナがきれて息があがったところを左足車で投げられ惜しくも準優勝した時は盛り上がった。自分よりはるかに大きな相手を攻め続ける古賀選手のファイティングスピリットとその技を受け切りきちんと投げてしとめた小川選手の戦いには多くの観客が感動したものだ。
王子谷選手は大野選手の素早い返し技を警戒して大きな技をあまり出さず体重差を生かして圧力をかけ続け場外際まで押し込み大野は回り込んでも抗しきれず場外注意の指導を3回受けた。今大会からルールが変わり試合時間が6分で延長がなくなったので6分間の試合時間が切れると王子谷選手が自動的に指導回数での優勢勝ちとなった。王子谷選手の戦略勝ちといえるのだろうがやっぱり軽量の大野将平選手に指導回数差で勝つのではなくぎりぎりの投げ合いの勝負をして決着をつけてほしかった。
fumio

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