monologue
夜明けに向けて
 



わたしが毎日通ったアメリカの楽器店について記しておく。
わたしは英語学校の帰りに降りるサンセット通りとヴァイン通りの角のバス停の前にあるWallichs Music City楽器店にいつも寄った。Music City楽器店にはその週の全米ベストテンの曲の譜面が順位通り並べてあった。
わたしは英語学校で先生にトップ40の曲で歌詞のわからない曲をカセットで聴いてもらって先生でも聴き取れない歌の歌詞をミュージックシテイ楽器店で書き写していたのだ。
店員はべつに拒むことがなかった。
ローリング・ストーンズがアメリカでレコーデイングする時、キース・リチャードが「サティスファクション」のレコーデイング中イントロに煮詰まってスタジオの向いにあるWallichs Music City楽器店に飛び込んで店員に勧められた新製品ファズボックスを買ってイントロに使用したことがその後のロックギターの音を変えた。わたしたち世界中のロック少年たちはどうしてあんな歪んだ音がでるのかとその音に驚愕した。
以来様々なエフェクターが開発されてバンドバンドの独特のサウンドが作られた。あのミュージックシテイ楽器店が世界のロックギターを変えたのだ。
fumio

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