monologue
夜明けに向けて
 

最終  


ローグ〕
       地には這いずりまわる者の音が満ち、
       天には炎が満ちる。
       オメガはアルファであり、点であり線であることを
       その黄金の火柱の中に、人々は見いだすだろう。
       自分たちの望み、願うものがこの中にあるのかを
       翼を切り取られた者たちは、考えるだろう。
       火を吹く楕円には解答は無い。
       線を描く卵にも、解答は無い。
       解答は地を這う者の中にある。
       現実と呼んでいる夢の中から、砂金を探すように目を凝らし
       耳を澄まし、声を大にして探せ。
       これより先に舟を見つける手だては無い。
アリオン「赤い月の形としての物語」より
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「オメガはアルファであり、点であり線であることをその黄金の火柱の中に、人々は見いだすだろう。」
黄金の火柱の示唆するものは原子力を使用した発電や核兵器その他の人類や生物すべてを絶滅に導くものの火柱。
天災による事故や戦争などで黄金の火柱があがり地球は終わる、それがオメガ。そしてそれがアルファすなわち、始まり。
アリオンは原子力その他の核技術を用いた最終兵器による人類の自殺を思いとどめようと警鐘を鳴らしているのだ。
fumio


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