風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

アシナガバチの巣 2019年 ⑦/5匹の女王の物語

2019年12月14日 | アシナガバチの巣
もう12月も半ばになりました。
2019年に観察したアレコレの記録を、記憶があるうちにまとめないと
年を越して、みんな忘却の彼方へいってしまいそうです(^^ゞ
まずは「アシナガバチ」の続きを・・・

春、庭にアシナガバチの巣が5個できて
その中の1つの巣について、前回のブログで書きました。

今回は、残りの巣の記録というより「ものがたり」を
書いておきたいと思います(#^.^#)


始まりは4月の初め。
去年も巣が作られた「カゴ」と


自転車のフレームには2つ。


それから、家の東側にあるアケビ棚にも、ほぼ同時に女王蜂が巣を作り始めました。

気付いた時にはこの大きさになっていて・・・
ここにはプランターがいくつか置いてあって、夏には毎日水まきする場所なので
危険だから巣を撤去しようか、とても迷いました。
でも、女王蜂の2週間分の労働を思うと、気の毒で
すだれを掛けて見守る事に決めました。

5月の初旬。
それぞれの巣を比べてみると、大きさはほぼ同じです。
だけど、ちょっと造りが違うみたい。
下から見た「カゴ」の巣です。


「自転車」の巣は、六角形の形がなんとなく、几帳面な感じがします(笑)

壁の厚みも違うし、色も違う。巣の素材が違うのかな?

「アケビ棚」の巣は、カゴと似ています。


6月中旬になると、働き蜂が増え、巣がだんだん賑やかになってきました。
かろうじて、接近して写真が撮れていますが、そろそろ「遠くから見守る」観察になります^m^


7月のある日、「自転車」の巣から、突然ハチがいなくなりました!
巣はきれいなままで、襲われた形跡はなしです。
すだれの日陰では、いつもネコが昼寝をしていたので、それが嫌で引っ越したのかも(´A`)

1週間まえまでは賑やかだったのに・・・どこに行ったのかな。

それから1か月後、カゴの巣近くで、色付いてきたブラックベリーを摘まもうと思って覗いたら


奥の枝に小さな蜂の巣がありました!
春にはここに巣がなかったし、たぶん自転車の女王の引っ越し先みたいです\(^o^)/


更に1ヶ月後の9月の初めごろには、カゴの巣と同じ大きさになりました(^O^)
働き蜂がいる状態からの巣作りは、ビックリするスピードです!


でも、それよりも驚いたのは・・・アケビ棚の巣でした。
すだれの内側がよく見えない位置で、ずっと中を覗いていなかったのですが
8月の終わり頃、少し離れたところからズームして写真を撮ったら
他の巣とは比べようもない程、巨大な巣になっていました!
7月までは大きさが同じだったのに、どうして?


9月、まだまだ勢いが止まりません。


でも、9月の終わりころ、この巣でもある日突然ハチがみんないなくなりました。


それから1ヶ月、10月の終わりに、ハチがいるのはブラックベリーの巣だけになり


11月の中旬に、すべての巣が空になりました。
毎日見ていてもハチは戻らないので、11月13日に巣を外して中を調べました。
アケビ棚の巣は、亀の甲羅のような形です。


中身は、スズメバチに襲われた様子もなく、形はそのままでしたが
各部屋に、蜘蛛の巣とは違う糸が張られていて


小さなサナギの抜け殻が入っていました。
蜂の巣の空き家を他の昆虫が利用するという話しは、本当みたいです(^^)


つまようじは、長さが6センチで


巣の中心の部屋に差し込んでみると、5センチの所まで入りました。

作り初めの巣のひと部屋は、2センチくらいの深さなのですが
部屋の奥に産み付けられた卵が幼虫になり、その幼虫がサナギになるためにフタをすると
働き蜂が部屋の壁を塗り足して長くして、そこにまた女王が卵を産んでいました。

こちらは、途中で放棄された自転車の巣です。
白いフタから触覚が見えるものもあったのですが、部屋から自力で出られなかったのかな。

羽化にも成虫の助けがいるのでしょうか?謎が残りました。

11月18日、巣の近くの壁にハチが集まっているのを見つけました。


命がある限り、こうしてみんなで身を寄せ合って生をまっとうするのでしょうね。
毎年、見るとせつなくなる光景ですが、これも自然ですね。
1週間くらいで、姿が見えなくなりました。


どうしてこんなに巣の大きさに差が出たのか?女王の能力なのか、偶然の幸運なのか・・・
謎が深まった、2年目の「定点観察、アシナガバチ」が終わりました。

来年はもう少しちゃんと、夏の間の観察の記録ができるといいけど(笑)
楽しくて、わくわくする時間をありがとうございました(^^)