「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「苦しみの中でも幸せは見つかる」(扶桑社)

2006年01月06日 21時05分33秒 | 心理

 昨日の記事に書いた、父の最期を看取ってくれたホスピス医長・小澤先生の著書です。

 僕は上智大学内「生と死を考える会」で、小澤先生がまだ医学生だったときに知り合いました。

 小澤先生は山形で田舎の先生を経たあと、僕の実家の隣駅のホスピスにやってきました。

 ホスピス病棟で働く体験を通し、「命を限られる」という絶望のなかで、なお希望を持って強く生きていく、多くの患者さんたちに出会ってこられました。

 病気によって様々なものを奪われていっても、周りの人との関係によって大切な存在価値を与えられ、新たな生きる意義を見出していくといいます。

 本書は、全ての苦しむ人のために書かれた本です。

 苦しみの中からこそ逆に得ることができる、人間の本当の幸せ,本当の価値は何かというメッセージが込められています。

 人は、苦しいときこそ最も豊かなのです。

(翻って、境界性人格障害の人は、苦しみを希望に転換していくという、この人格の力に障害があるというのが、如何ともしがたくやり切れないことです。)

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