「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「青い扉」(新風舎)

2006年01月12日 16時24分20秒 | 心理

 「境界に生きた心子」の企画担当のN氏が、別に受け持っていた人が書いた本で、N氏が僕に紹介してくれました。

 著者・華子さんも境界性人格障害だそうです。

 日記形式の独白や、内面の吐露がつづられています。

(具体的なエピソードの記述が少ないので、ボーダーのことを知らない読者だと分かりにくい所があるかもしれません。)

 僕は筆者の華子さんと心子を重ね合わせながら、心子がどんな気持ちでいたのか思いを巡らせました。

 もちろん心子と華子さんは違う人格ですが、心子もこんなことを考えていたのだろうかと思わせる文面もあって、感じ入りました。

 華子さんは少しずつ快方へ向かっているそうです。

 心子もそういう道行きがあったらと、思わずにはいられませんでした。

 華子さんのさらなる快復を祈るばかりです。


 「青い扉」の本文中に良い詩があったので、引用させてもらいます。

「たくさんのものをあきらめて
 見上げて空の色を確かめる

 いつも同じいつもの毎日の空で
 それでも僕の身体の真中は
 ちょうど「淋しさ」はいるくらい
 大きな傷口あいている

 なんでこんなにシンシンするのか
 今さら気が付いてしまって
 細い道を歩いていかないと
 生きられなくなった

 だからその細い道を
 細く細く歩くから
 そっと力をかしてください

 僕の涙は見ないフリして
 そっと支えになってください

 すこし離れて
 すこし近づいて
 そしてすこしだけ
 できたらすこしだけ愛をください」

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