「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

現代の心の障害(5)

2006年03月15日 19時00分48秒 | ボーダーに関して
 
 ボーダーの原因について現在アメリカでは、まず先天的な(生物学的な)素因が第一にあり、それに環境的な要因が加わって起こると言われているようです。

 環境的な要因としてボーダーの背景には、今日的な「機能不全家族」があります。

 ボーダーの人は、小さいときから円満な家庭に育った子がいないといわれます。

 ノーマルな幼少期の場合では、親との温かいコンタクトによって、この世に対する基本的な「安心感」が根付きます。

 それは、子供が「愛情」というものを無意識のうちに信頼する根幹となるものです。

 この時期に生への安心感の土台を築けた子供ならば、その後に行き詰まりや障壁にぶつかっても、自分の力で乗り切っていくことができます。

 しかしそれが得られなかった子は、自分の存在を肯定できず、人の愛情を信じることもできなくなってしまいます。

(続く)
 
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