凶悪犯罪は昔からありましたが、近年は無軌道化しているかのような印象もあります。
このような極悪な犯罪者には極刑を、という意見が世論では過半数を占めています。
それも無理からぬ気持ちだろうと思います。
しかし、世界の趨勢は死刑制度が廃止される方向にあり、先進国のうちで現在死刑が残っているのは、アメリカのいくつかの州と日本だけです。
それは何故なのでしょう?
日本で死刑を肯定する意見が多いのは、死刑や“被害者感情”の実情を知らされていないからではないでしょうか?
加害者の処刑によって解決されるものは果して何でしょう?
死刑制度の表裏を理解し、私たちはどのような社会を求めるべきなのか、ということを考えていきたいと思います。
死刑制度を持つか持たないかは、その国の民度をはかるものだとも言われます。
特に被害者の心の傷の癒しに重点を置いて、書いてみたいと思います。
(続く)