「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

現代の心の障害(2)

2006年03月12日 19時08分59秒 | ボーダーに関して
 
 近年、世間を騒がせたいくつかの凶悪事件の犯罪者に関して、「人格障害」という言葉がマスコミでも取り沙汰されました。

 「反社会性人格障害」「妄想性人格障害」「分裂病型人格障害」などの精神鑑定が出されたこともあります。

(ただし人格障害の診断は難しく、鑑定人によって結論が一致しないこともあるし、複数の障害と重なっていることも珍しくありません。)

 でも、人格障害と犯罪を結びつけるような誤解があるのは残念なことです。

 心子が犯罪と全く無縁であるように、大部分の人格障害の人は、自分自身が言い知れぬ生き辛さに苦しんでいます。

 「反社会性人格障害」を除いて、凶悪犯罪と人格障害の関連はあまりありません。

 人格障害や一般人の中の特殊な者が、重大な犯罪を犯すということに過ぎないのです。

 人格障害の人は自分自身を痛めつけることはあっても、他人に危害を加えることは少ないです。

 周りの人からは、単にわがままだとかキレやすいと見られて迷惑がられますが、本人の中の苦悩は筆舌に尽くしがたいのです。

(続く)
 
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