ボーダーの人は何か純粋なものを待望しています。
良くも悪くも世の常識に染まることがありません。
普通の人間は、自分と周りとのバランスを取ったり達観したりしながら、より多様で柔軟な人生観を見いだしていこうとします。
あるいは現実とぶつかることを回避して、本音と建前を使い分けたり、長いものに巻かれたり、事なかれ主義で浮世を渡っていったりします。
しかしボーダーの人は、決して世間ずれすることがありません。
心子も権威的なものに馴染まず、体制におもねる者を嫌いました。
力を笠に着て弱い人を泣かせる輩には、憤りをあらわにしました。
世俗の不条理や権力に屈することなく、そのために自分が不利になるのをみじんも意に介しません。
こういう無垢な心根がボーダーの人の魅力です。
それが社会の虚偽粉飾を暴いたり、マンネリ化を打ち破ることがあります。
危険性を伴うと同時に、ボーダーの人の独創的な面なのです。