「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

砂漠の中のオアシス/「アミティ」(3)

2006年04月07日 19時09分33秒 | 死刑制度と癒し
 
 アリゾナ州ツーソンの砂漠の中。

 フェンスも塀もないオープンスペースに広がるオアシスのような緑、パステルカラーの建物。

 日当たりのよいテラスでは、人々が三々五々語り合っています。

 手をつないで歩くカップルや、元気に走り回る子どもたちもいます。

 夕方からはバーベキューを囲み、まるでリゾート地のようです。

「ここが犯罪者の甦生施設?」

 誰もが驚くに違いないでしょう。
 

 ここでは、甦生を目指す犯罪者を「レジデント(居住者)」と呼びます。

 でも誰がレジデントで誰がスタッフなのか、見分けがつきません。

 互いを「ファミリー」と呼び合い、服装は自由、食事も一緒、皆フレンドリーです。

 一般の刑務所や少年院のような、「刑務官対受刑者」の上下の関係や管理体制は感じられません。

 スタッフもレジデントも、同じコミュニティ(共同体)の一員という位置づけなのです。

(続く)
 
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