●反社会性人格障害の診断基準
他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、15才以来起こっており、以下のうち3つ(またはそれ以上)によって示される。
○法にかなう行動という点で社会的規範に適合しないこと。これは逮捕の原因になる行為を繰り返し行うことで示される。
○人をだます傾向。これは自分の利益や快楽のために嘘をつくこと、偽名を使うこと、または人をだますことを繰り返すことによって示される。
○衝動性または将来の計画をたてられないこと。
○易怒性および攻撃性。これは身体的な喧嘩または暴力を繰り返すことによって示される。
○自分または他人の安全を考えない向こう見ずさ。
○一貫して無責任であること。これは仕事を安定して続けられない、または経済的な義務を果たさない、ということを繰り返すことによって示される。
○良心の呵責の欠如。これは他人を傷つけたり、いじめたり、または他人のものを盗んだりしたことに無関心であったり、それを正当化したりすることによって示される。
●境界性人格障害の診断基準
成人期早期に始まり、様々な状況で明らかになる、対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式で以下のうち5つ(またはそれ以上)で示される。
○現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする気違いじみた努力。
注: 基準5 で取り上げられる自殺行為または自傷行為は含めないこと
○理想化と脱価値化との両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係様式。
○同一性障害:著名で持続的な不安定な自己像や自己観。
○自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも2つの領域にわたるもの。
(例:浪費、性行為、物質濫用、無謀な運転、むちゃ食い)
○自殺の行為、そぶり、脅し、または自傷行為のくり返し。
○顕著な気分反応性による感情不安定性。
(例:通常は2~3時間持続し、2~3日以上持続することはまれな強い気分変調、いらいら、または不安) 。
○慢性的な空虚感。
○不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難。
(例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのけんかをくり返す)
○一過性のストレス関連性の妄想様観念、または重篤な解離性症状。
●自己愛性人格障害の診断基準
○自己の重要性に関する誇大な感覚。
(例:業績や才能を誇張する,十分な業績がないにも関わらず優れていると認められることを期待する。)
○限りない成功,権力,才気,美しさ,あるいは理想的な愛の空想に捕らわれている。
○自分が特別であり,独特であり,他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない,または関係があるべきだ,と信じている。
○過剰な賞賛を求める。
○特権意識,つまり特別有利な計らい,または自分の期待に自動的に従うことを理由無く期待する。
○対人関係で相手を不当に利用する,つまり自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
○共感の欠如:他人の気持ち及び欲求を認識しようとしない,またはそれに気付こうとしない。
○しばしば他人に嫉妬する,または他人が自分に嫉妬していると思いこむ。
○尊大で傲慢な行動,または態度。