「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自殺の映画「樹の海(きのうみ)」(1)

2006年06月24日 11時38分32秒 | 映画
 
 昨年観た、自殺をテーマにした映画、「樹の海」が出色でした。

 瀧本智行監督のデビュー作です。

 死という重いテーマを扱いながら、時にほんのりしたものが漂い、

 全体から細部に至るまで 考え抜かれた構成で、新人監督とは思えない力量でした。

 心子をはじめ、心の病で死に傾いてしまう人たちが沢山おり、

 健康や経済的な理由で、毎年3万人以上の自殺者が続いている、

 “自殺先進国”の日本です。

 そんな人たちにも、何かを感じてもらうことができるでしょうか? 

 どのエピソードも、僕には命のいとおしさを感じさせ、

 生きていく光を指し示してくれました。

 この映画には、人間は落ちるところまで落ちても、

 必ずまた昇っていけるという メッセージが込められています。

 もし、ボーダーの人の心の苦しみには届かないとしても、

 人が生きていく明かりを 灯してくれるのではないでしょうか。

 小品ながら、シナリオがしっかりしていれば、お金をかけなくても

 立派な映画ができるという、証の作品だと思います。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/36765684.html
 

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