今日の朝日新聞に、「自立更正促進センター」という記事が載っていました。
刑務所を満期出所した人や、仮釈放中の人の更正,社会復帰を支援するため、
法務省が 主要都市に設立するという構想です。
現在、殺人や放火など 凶悪事件を起こした人は、出所後も受け皿がなく、
定住も就職も できないケースが多いそうです。
そのため収入もおぼつかず、生活保護も受けられず、
再び犯罪に手を染めてしまう 傾向が高いといいます。
「刑務所に戻りたい」という動機で、
出所後ふたたび 重大犯罪を犯してしまう場合もあります。
仮釈放されずに満期出所した人の 5年後の再犯・逮捕率は、
何と62%だということです。
刑務所の受刑者への「矯正」分野と、社会での指導監督をする「保護」分野とが
分断されて、連携は不充分なのが現状です。
それが 受刑者なスムーズな社会復帰と、再犯率の減少を妨げています。
刑務所と社会をつなぐ、新しい試みが「自立更正促進センター」です。
ハローワークと連携し、仕事のあっせんや 雇用の掘り起こしをするそうです。
しかし課題も多く、各人に応じた きめ細かい処遇プログラムなど、
ソフト面の開発が不可欠でしょう。
刑務所内での矯正機能も不備で、
受刑者の心の更生をはかるプログラムを 充実させていくことも望まれます。